今シーズンもモウリーニョ監督の就任と共にエジル、ケディラ、ディ・マリア、カルバーリョなど世界的に有名な選手が加入したR・マドリー。カンテラ出身選手をうまく起用するバルサとは対照的なクラブ方針ではあるが、R・マドリーカンテラ出身のグラネロによるとモウリーニョ監督はカンテラも大事にすると言う。

 グラネロが下部組織でプレーしていた頃は、ジダン、ロナウド、ロベルト・カルロス、フィーゴ、ベッカムなどトップチームにはスター選手が揃い、トップでプレーするチャンスなどほとんどなかったが、「今の選手達は自分がカンテラに居た頃よりはチャンスがある。モウリーニョ監督はカンテラ選手を大事にする」と後輩を勇気づけるコメントを残している。

 モウリーニョ監督は、バルデベバス練習場で育成チームの練習を見て回るなど下部組織の選手達の成長にも興味を示している。今シーズンはW杯で注目を浴びた選手がチームに加わったが、カナレス、ペドロ・レオンといった若手選手を積極的に使うなど、将来に繋がる選手起用を見せている。結果が絶対に必要とされる今シーズン、カンテラ選手を試す時間は限られているが、バランスを重視するモウリーニョ監督は特定の選手に頼ることはしないだろう。

 カンテラ出身の起用法も含め、若手選手をどう成長させていけるか。モウリーニョ監督の采配は戦術だけでなく注目するべき点が多い。

(スペイン通信)