2006年7月9日、ベルリンで行われたワールドカップ決勝戦で、元フランス代表MFジネディーヌ・ジダンは、インテル所属のイタリア代表DFマルコ・マテラッツィに頭突きを見舞い、現役最後の舞台で退場処分となった。

それから3年。この一件について、また新たな舞台裏が明らかとなった。握手による両選手の和解を最初に目指したのは、あのアメリカの大物政治家、ヘンリー・キッシンジャー元国務長官だったというのだ。イタリアのチャリティー・イベントの主催者がアイデアしたものだった。

キッシンジャー氏のほかにも、イタリア代表のマルチェッロ・リッピ監督やインテルのマッシモ・モラッティ会長、ユヴェントスやフランス代表でキャプテンを務めたディディエ・デシャン現マルセイユ監督、ミシェル・プラティニ現UEFA会長、さらには当時のフランス大統領だったジャック・シラク氏もコンタクトを受けている。

ジダンとマテラッツィの“和解握手”は、テレビのチャリティー番組の目玉となっていた。しかし、直前にジダン側がこれを拒否。そしてその後、2007年3月13日の記念式典でも、同19日の親善試合(「ジダンの友人たち」VS「ロナウドの友人たち」)でも、両者の握手は実現しなかった…。