<ミドル級/5分3R>
フランク・トリッグ(米国)
Def.3R終了/判定
ファラニコ・ヴィターレ(米国)

王者カン・リーが、ハリウッドに進出、09年をもって引退を宣言したミドル級戦線。ミドル級のベテラン実力者同士の対戦は、トリッグの左ローでスタートした。サウスポーのトリッグは、左ジャブから組みつくと、ここでヒザ蹴り。しかし、これがローブローとなり試合がいきなり中断してしまう。

再開後、トリッグの左とスレートに右フックをかぶせようとしたヴィターレだが、ケージに詰められ、エルボー、ショートフックの連打、ボディへのヒザ蹴りで追い込まれてしまう。しかし、ヴィターレはトリッグのヒザ蹴りに合わせ、足払いでテイクダウンを奪うと、そのままバックを奪う。

正面を向き直したトリッグは、距離をとってローキックから、左ストレートを放つが、ヴィターレも右ボディを返していく。トリッグの左フックで、後ろに下がる場面が見られるヴィターレだが、ケージに詰められてもテイクダウンは許さない。すると、テイクダウン狙いと見せ、ヒザを突き上がるトリッグ。テイクダウンを奪えないものの優勢のまま1Rを終えた。

2Rに入っても、同じような展開が続き、トリッグの左ストレートがヴィターレの顔面を捉え、組みつかれたヴィターレがテイクダウンを耐えるという展開が続くと、トリッグの左フックと、ヒザ蹴り、ヴィターレの右が交錯するが、手数ではトリッグが圧倒する。

しかし、組みつかれたヴィターレが右ヒザ、そしてボディへのヒザ蹴りを見舞う。スタミナに難があるトリッグは、ここでボディフックを受けると、一気に動きが落ち、組みついて時間の経過を待つ展開が増えていく。ブレイク後、ケージ中央での殴り合いで、ヴィターレの右フックがヒット。さらに右ストレートを浴び、トリッグが後退し始めたところでタイムアップとなり、試合は最終ラウンドへ。

ポイントではトリッグが優勢だが、コンディションはヴィターレが上という中、3Rがスタート。と、インターバルで息を吹き返したのか、作戦通りの展開なのか、トリッグがテイクダウンを奪い、トップをキープする。寝技ではエルボーが反則のストライクフォースでは、得意のパターンに持ち込めないトリッグ、ワキを差されて立ち上がられてしまう。
ケージ際の組み合いが続き、館内の怒号が大きくなるなか、ようやくレフェリーがブレイク。再開直後、ヴィターレの右ロングフックがトリッグの顔面を捉えると、左フック、さらにヒザを狙ったヴィターレが、ここでテイクダウに成功する。

すぐに立ち上がったトリッグ、ステップバックして、右ジャブを出すが、スピードがない。得意の左も力がなくなったトリッグに対し、ヴィターレは飛び込みながらボディをヒットさせたが、ここで痛恨のテイクダウンを奪われてしまう。残り20秒、トップキープのトリッグと、パンチを打たせないよう両手首をロックして、パンチを打たせないヴィターレ。ヴィターレがレフェリーにブレイクを促すよう見やる中で、試合終了のホーンが鳴った。

ジャッジの裁定は29−28、29−28、30−27でフランク・トリッグ。「ニコはスマートなファイターだ。1カ月で2試合はハードだった。家族もそうだったと思う。あと数試合で引退しようと思うけど、まだ情熱を持っている」と、試合中の疲れとは対照的に多弁なトリッグだった。

ストライクフォース主要結果一覧へ