バルセロナ所属のイタリア代表DFジャンルカ・ザンブロッタ(31)が3月1日発売の雑誌“GQ”のインタビューの中で自身のサッカー観を語っている。

 「我々サッカー選手は世間から金銭面だけを考えているように思われており、非難の対象となっている。確かにサッカー選手は高額な年俸を手にできるようになった。しかし、プロの世界で重要なポストまで用意され、2倍の年俸を拒否する人間がいるのだろうか?サッカーというスポーツはただ両足でボールを蹴るだけで莫大な金を手にすると思われているが、自分は全力を尽くしてこの額を稼いている。成人するまで毎日6時30分に起床し、学校と練習漬けの日々を送った。夜7時より早く帰宅したことは1度もなかった。その後学校の宿題をしたが、母親は自分が教科書に埋もれて眠る姿を何度目撃したことだろう…」と明かしている。

 またザンブロッタが一昨年ユベントスを退団し、バルセロナ入団を決意するきっかけとなった“カルチョ・スキャンダル”については「自分は裏切り者と言われているが、我々選手は練習や試合で常にベストを尽くしてきた。それにも関わらず2度のスクデット(セリエA優勝)を剥奪された。この事実に失望したから結果として裏切りの形となった。当事の幹部が辞任し、ユベントスが新体制となった時でさえ、クラブは自分に電話の1本もよこしてはこなかった。自分には何の説明もなかった。自分がバルセロナに移籍することによってクラブは多額の移籍金を得た。我々はクラブに貢献し続けたともいえる」と語った。

 ザンブロッタは続けて「イタリアに対する望郷の念は強い。イタリアは世界一美しい国だと感じているが、イタリア人が海外で生活をすることは容易ではない。言い訳ができないような事態がイタリア国内で起こっているからだ。自分の妻はナポリ出身だが、恥ずかしくてそのことを隠している。ナポリで何が起こっている?ナポリのように街がゴミ箱化している都市が他にあるだろうか?モラルはどこにあるのだろう。何と説明すればいいのか…」と悩める胸中を明かしている。

 最後にザンブロッタは「これまでジダン、トッティ、ピルロ、カンナバーロ、デル・ピエロ、マルディーニ、ブッフォンと一緒にプレーしたことがあるが、ポジションを問わずリオネル・メッシが最も優れた選手だと思う。この20年間であんなプレーをできる人間は他に見たことがない」と締めくくっている。

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