玉置成実(撮影:野原誠治)
 2003年4月、当時14歳にしてデビューシングル「Believe」が人気テレビアニメ「機動戦士ガンダム SEED」のオープニング主題歌に抜擢されるという異例のデビューを果たした玉置成実。セカンドアルバム「Make Progress」(2005年5月)とサードアルバム「Speciality」(2006年7月)は2作連続でオリコン週間ランキングで1位を記録。今春に高校を卒業し、アーティストとして10代最後の年を迎えた彼女が26日、初のバラードシングル「Winter Ballades」を発表した。

■「Winter Ballades」というタイトル通り、この季節にぴったりな作品となっていますが、なぜ冬のバラードを集めたシングルを作ろうと思ったのですか?

玉置成実(以降、玉置):今までずっとアップテンポの曲をやってきて、バラードをやりたい気持ちはあったんですけど、苦手意識もあったり、タイミングがすごく難しくて。15枚目で初めてのバラードなんです。来年20歳になるので、19歳の内に歌っておきたいというのがあって、この冬だろう!と(笑)。

■2曲目の「Christmas Time」はご自身で作詞をされていますが、歌詞は実体験を基にして書くことが多いですか?それとも自分とは違うキャラクターを想像して書きますか?

玉置:「かけ離れ過ぎても良くないな」とは、すごく思っていて。実際に自分自身、空を見るのがすごく好きなんですけど、キャンドルも好きなので、そういうのも入れたり。あと、一人で街を歩いていると最近カップルが増えて、もし自分に去年彼氏がいて、幸せだったことを思い出しながら街を歩いていたとすると、羨ましく思ったりするんだろうな?というふうに考えを変えて書いています。同世代の人に共感してもらえるクリスマスソングにしようと思いました。

■19年間の人生の中で、印象に残っているクリスマスの想い出はありますか?

玉置:基本は、お仕事かな(苦笑)。サンタの格好をして歌ったことはありましたね。「クリスマスは別に一人でもいいかな?」というくらい、自分の中ではあまり関係無いですよ(笑)。実家にいた時は、毎年フライドチキンを食べながら、子供用のシャンメリーを飲んでいましたね。

■以前にもTM NETWORKの「Get Wild」をカヴァーされていますが、今回はなぜL’Arc〜en〜Cielの「winter fall」をカヴァーしようと思ったのですか?

玉置:私自身、初めて行ったライブがラルクさんというぐらい、大のラルク好きだったんですよ。小学校の時はファンクラブにも入っていましたし(笑)。それで、「冬の歌をカヴァーしよう」という話になった時に、私の中では「snow drop」か「winter fall」というイメージがすごく強くて。女性が歌って、バラードにした時にすごく綺麗になるのが「winter fall」じゃないのかな?と思って決めたんです。やっぱり、すごく難しい曲なんですけど、歌っていてすごく勉強にもなるし。この曲を女の子が歌うのはちょっと意外というか、賛否両論だと思うんですけど、「自分自身がすごく好きな楽曲を歌いたい!」という気持ちが強かったので。

■19日に発売された「LUNA SEA MEMORIAL COVER ALBUM –Re:birth-」では「STROM」をカヴァーされていますが、LUNA SEAも昔から好きだったんですか?

玉置:7つ上の兄がいるんですけど、バンドをずっとやっていて、いっぱい聴いていたのと、母がRYUICHIさんの大ファンだったので聴いていたという(笑)。自分の記憶で一番ハッキリしているのが「STORM」なので、選ばせて頂きました。

■他のアーティストの楽曲をカヴァーする際に、原曲のファンの方もいると思いますが、何か心掛けていることはありますか?

玉置:「えっ!玉置成実が?」という方もたくさんいらっしゃると思うんですけど、だからといって歌うのをやめようとは思わないし、ファンの方々と同じで、自分もすごくその楽曲に対して尊敬しているし、愛情もあるし。だから、代表として歌わせて頂く的な(笑)。だからこそ中途半端にやってはいけないなと思うし、自分自身の全力を出しつつも、そこに自分の色も加えていきたいので。でも、まずは「楽しんで歌えるように」というのを気を付けてますね。