捜査資料に暴力団員「愛人」? 女優ブログが「炎上」
官公庁でもファイル交換ソフト「ウィニー」による情報流出が後を絶たないが、今度は警察官の私物PCからだ。今回流出したのは、警視庁による実際の捜査資料で、暴力団やその関係者の資料が含まれていた。その中に現役のタレントの名前があったため騒ぎは拡大、名前を取りざたされた女優のブログは炎上し、コメント欄を閉鎖することになってしまった。
読売巨人軍コーチが、フロント企業の取締役?!
今回流出させてしまったのは、警視庁北沢署地域課の巡査長(26)。警視庁は2007年6月12日夜に流出を確認したといい、翌13日に各紙がいっせいに報じた。
朝日新聞によると、同僚が所有する外付けのハードディスクから、わいせつ画像をコピーしたのが流出のきっかけで、ハードディスクの内容(1.6GB分)が丸々流出した可能性もあるという。流出した文書は、実に1万点。その中でも最も注目されているのが、約880人の名前が記されたエクセルのファイルだ。
指定暴力団山口組傘下の暴力団関係者の名簿と見られ、ファイルが更新された時期からすると、01年9月以前の情報と見られる。住所や生年月日など多数の項目があるが、「地位」という項目には「舎弟」「若頭」「破門」「離脱者」といった、いかにも暴力団関係らしい記述がみられる。
また、「関係」という分類もあり、その中には「組織関係」「組長親族」「政治結社」「総会屋」といった記述も確認できる。
ある読売巨人軍のコーチは、フロント企業の取締役として記載されている。さらに「情婦関係」と分類され、備考欄に「後藤忠正、タレント」と書かれている人が3人確認できる。「後藤忠正」とは山口組系暴力団の組長のことで、普通に解釈すれば、この3人は「組長の愛人」だと警察が解釈していた、と読める。すぐに2ちゃんねるなどのネット上では大騒ぎになり、「まとめサイト」も多数作られ、ファイルの内容が急速に拡散していった。
この3人は、元グラビアアイドルで女優のKさん(27)、元レースクイーンで深夜番組「ワンダフル」のアシスタントとして活躍していたSさん(31)、声優のMさん(28)。
所属事務所は「コメントできない」
この中で最も騒ぎに巻き込まれているといえそうなのがKさん。Kさんは、00年には女優の三田佳子さんの二男が自宅地下室で開いた「覚せい剤パーティー」に参加していたと報じられたほか(本人は「カラオケをしていただけ」と釈明)、01年に発表した手記では、一時期睡眠薬に頼っていたことや15歳での初体験を告白するなど、奔放さが目立っていた。
このような事情もあって、流出発覚直後からKさんのブログには、
「情婦なんですか?」
「ご愁傷様」
といった声が殺到。Kさんは6月13日18時過ぎには、炎上状態に気づかずブログを更新したが、炎上に気づいたのか、ほどなくコメント欄は閉鎖された。
このような事態を、Kさん側はどのように受け止めているのだろうか。J-CASTニュースでは、所属事務所にコンタクトを試みたが、
「担当者がいないのでコメントできない」
との話すのみだった。