11日、TBS「NEWS23」では、「バドミントン桃田賢斗が語る復帰までの『空白の一年』」と題し、違法賭博行為により無期限の出場停止となっていた桃田賢斗のインタビューを伝えた。

リオデジャネイロ五輪の約4ヶ月前、違法カジノ店での賭博行為が発覚した桃田は、2016年4月から約1年の出場停止処分となり、その謹慎中は奉仕活動に取り組むなどの更生プログラムが課せられていた。

そんな桃田は、出場停止処分が解かれた昨年5月、1年2ヶ月ぶりの公式戦で優勝すると、試合後はコートに両手をついて大粒の涙を流した。

「自分がしてしまったことだったんですけど辛い時間でもありました。でも色んな方に支えられてバドミントンを続けられて、勝った瞬間に色々なことを思い出して自然と泣いちゃいました」

この時のことを振り返った桃田は、「会社に行っても『練習頑張れよ』って声をかけて下さる人もいましたし、いつも通り何も変わらず練習をしてくれるチームメイトがいて、すごい救われた」などとも語っている。

また、更生プログラムの中に組み込まれたバドミントン教室への参加も意識の変化に繋がったという桃田は、一生懸命バドミントンに取り組む子供達と触れ合うことによって「本当にバドミントンが大好きなんだなって再確認をすることができたので、人として成長しようって感じさせてくれた時間だった」という。

そんな桃田は、今年4月のアジア選手権で、彼が出場できなかったリオ五輪の金メダリスト・中国のチェンを圧倒。日本人初の優勝を成し遂げ、東京五輪に向け大きな期待が寄せられている。

「前は自分のことしか考えていなかったというか、自分が凄いんだ、自分が勝ったんだっていうふうに思ってたんですけど、今は本当にバドミントンをやらせて頂いていることにも感謝しています」としみじみと話す桃田は、「目の前の一つ一つの試合で感謝の気持ちを忘れずに結果で恩返しすることが今自分にできること」と意気込んだ。