赤ちゃんとの夏のおでかけ、これだけは気をつけて!

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執筆:松本 たお(正看護師・新生児蘇生法NCPR専門コース終了認定者)


赤ちゃんのお散歩は、大切な役割を果たしています。
生活リズムをつける効果や、外の空気に触れることで強い体を作る効果、気分のリフレッシュ効果など、その役割はさまざま。

なかなか外出が出来なかった梅雨がやっと明けたと思ったら、今度は猛暑の夏。そんな暑い夏の赤ちゃんのお出かけには、どのようなことに気を付けたら良いのでしょうか?

紫外線に注意!

夏の紫外線はとても強く、肌が薄く敏感な赤ちゃんにとっては刺激が強過ぎてしまいます。

紫外線のピークは、11〜14時と言われています。その時間の外出はなるべく避けて、朝や夕方にお出かけすると良いでしょう。

ベビーカーで低い位置にいる赤ちゃんは、コンクリートからの照り返しを、大人の何倍も受けています。肌を露出しない薄手の服装を心がけると良いですね。

赤ちゃん用の日焼け止めクリームは、添加物を極力使わない低刺激のものが作られています。肌が露出してしまう部分に活用してみてください。

日焼けしてしまった時は…


赤くなってしまった部分を冷やしてあげましょう。タオルを濡らして当ててあげると良いです。保湿クリームやジェルなどで、肌をケアしてあげてください。

熱中症に注意!

赤ちゃんは体温調節が未熟で、汗も大人の何倍もかいています。熱中症にかかりやすいため、水分補給はこまめに行うようにしてください。

また、帽子を嫌がる赤ちゃんが多いですが、「おでかけの時には帽子をかぶる」といった習慣をつけ、必ず頭を保護するようにしましょう。

紫外線対策のために衣類を着せすぎてしまうと、熱がこもって熱中症となる恐れがあります。通気性や素材を選んで着せてあげてくださいね。

なるべく日陰で過ごせるように配慮してあげましょう。保冷材などをタオルでくるんで当ててあげるのも良いですね。

熱中症になってしまったら…


赤ちゃんは不調を言葉で伝えられません。
顔が赤い・熱い・ぐったりしている・おしっこの量が少ないなどの症状が見られたら、熱中症の可能性があります。

日陰やエアコンの効いた部屋など、涼しい場所に移動してください。水分をしっかり摂らせ、衣類を脱ぐなどして熱を逃がします。保冷材がある場合はタオルにくるみ、脇の下にはさんであげると体温が下がります。

熱中症は急激に体温が高くなるため、「熱性けいれん」を起こすこともあります。症状が改善しないときは、病院を受診してください。

虫刺されに注意!

夏場にもうひとつ注意したいのが、「虫刺され」です。赤ちゃんは虫に刺されると、大きく腫れてしまったり、水膨れになってしまったりする子もいます。

特に日差しを避けた夕方の外出では、虫が多く発生します。虫よけグッズと刺されてしまったときの薬は、常に携帯しておきましょう。赤ちゃん用の物やアロマの虫よけスプレーを選ぶと良いですね。

虫に刺されたら…


まずは刺された部位をよく洗い流してください。冷すと痒みが抑えられます。赤ちゃん用の虫刺されクリームを塗ってあげてください。

腫れがひどくなることや水膨れになってしまうことが多い場合は、病院で薬を処方しておいてもらうと安心です。ブヨやアブに刺されると痛みを伴う場合もあるので、病院を受診すると良いでしょう。


夏場の外出は、体の機能が未熟な赤ちゃんにとっては負担も大きいものです。
無理をせず、赤ちゃんの様子を見ながらおでかけしてあげてください。


<執筆者プロフィール>
松本 たお(まつもと・たお)
正看護師・新生児蘇生法NCPR専門コース終了認定者
精神科・産婦人科・助産院での臨床経験を持つ正看護師。現在は育児に奮闘中の二児の母。