マーリンズ・イチロー【写真:田口有史】

レイズ戦で移籍後初先発、犠飛を含む3打数1安打1打点

 マーリンズイチロー外野手が、12日(日本時間13日)のレイズ戦で「5番・センター」で移籍後初となる先発出場を果たした。4回に一時同点とする犠牲フライを放つなど3打数1安打1打点と存在感を示したが、試合は5ー8で敗れた。

 マーリンズ・パークで初めてスタメンのチャンスを手にしたイチローは、2回の第1打席はレフトフライに倒れた。

 しかし、1点を追う4回1死一、三塁で迎えた第2打席では相手先発カーンズの6球目を巧みに捉え、左中間に鋭い打球を運んだ。レフトのデヘススにスーパーキャッチされるも、これが犠牲フライとなり、三塁走者のイエリッチがホームイン。1−1の同点に追いついた。

 6回は三振に倒れたものの、8回2死一塁の場面では、3球目をレフト前にヒット。一、三塁とチャンスを広げたが、後続が倒れた。イチローはこれでメジャー通算3000本安打まで154本とした。

オズナの遅刻で緊急先発、指揮官は13日以降の先発の可能性も示唆

 突如、回ってきた出番だった。センターのレギュラー、マルセル・オズナが試合前のバッティング練習の予定を失念していたために遅刻。地元紙「パーム・ビーチ・ポスト」によると、マイク・レドモンド監督は試合前に「我々はレイズとのシリーズに勝とうとしている。彼はチームメートのためにもここに来る必要があったし、準備する必要もあった」とオズナを先発から外した理由を説明したという。

 代わりにイチローを先発で起用することについて、指揮官は「彼は打席でチャンスを作ってくれるし、多様性はある。これまで厚みのなかったポジションに厚みを与えてくれている。もしも、1人にオフが必要な時には、彼がその贅沢さを与えてくれる」と語っていた。

 「オズナが1試合以上、ベンチとなる可能性もあるのか?」という質問に、指揮官は「様子を見てみよう」と話したという。大きな期待にバットで応えたイチローは、13日(日本時間14日)のブレーブス戦で2試合続けて先発の機会を手にできるかもしれない。