多くの観光客が訪れる青森・弘前城からほど近い場所に、江戸時代初期の1685年に創業した「カネタ玉田酒造」がある。約9割が県内消費で、330年以上も地元に愛され続けている蔵だ。10代目となる玉田宏造社長(47)は地元の高校を卒業後、家業を継ぐことも視野に入れて東農大短大醸造学科へ進学。みそ、しょう油、漬け物など発酵の実験を重ね、卒業後は都内の酒問屋に就職して流通のイロハを学んだ。25歳で弘前へ戻