とっておき香港グルメ 見た目グロテスクだけど絶品!「鳩」料理

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ニワトリ、カモ、ダチョウ・・・今まで食べたことがある鳥類といえば、ざっとこんなものかもしれない。しかし、香港では「ハト(鳩)」も食べる、しかも地元の名物料理として知られている。日本でハトといえば “平和の象徴” なので、国内ではまず食べられない。

香港でハトを食べるのはたやすい。市街地の中華料理レストランにはたいていあるし、ローカルな屋台にも並んでいて、香港国際空港内のレストランでも見かけるほどメジャーな存在。とあるレストランでは、入口にハトが丸焼きされた写真を大きく掲げているところもあったほどだ。

気になるのは、その味。レストランで、隣のテーブルに座っていた中国人ファミリーが皆で食べ漁っていたハトの丸焼きをオーダーしてみた(1羽70HKドル=約1000円)。ほどなく運ばれてきたのは、ハトの頭、そう“お頭”つきの丸焼きだった。ひと目みてもハトだと分かるその姿は、かなりグロテスク。初めて見た人だと、ここで食欲を失ってしまうかもしれない(かつて自分もそうだった)

勇気を振り絞って、ハトの羽の部分から食べてみた。スパイシーでもなく甘くもない絶妙な味付けがしてあり、パリパリした食感でなかなかおいしい。ニワトリと違ってハトなので肉の部分は少なく、それでも食べられる部分はどんどん食べていく。

そして最後、例のお頭の、ハトの頭部が残ってしまった。日本人だとここを残してしまいがちだが、実は地元の人曰く「ハトの脳が一番おいしい」とのこと。半ば目をつぶって食べてみると、たしかにおいしい。あえて表現するならば、白子のような食感。

あっという間に完食したハトの丸焼き。率直な感想は「すごく、おいしい」。うっかりおかわりしてしまいそうになった。これが日本では食べられないのは残念でたまらない。ちなみに、食用のハトは、日本で知られる白いハトや公園にいる灰色のハトとも異なるのだとか。香港郊外にはハト料理専門店もあり、丸焼きのほか、ハトの卵の唐揚げ、ハトのお粥、ハトの卵の煮詰めなんてメニューもあるそう。

香港を訪れた際、ぜひハト料理にチャレンジしてみるべし。

(Written by AS)