会社をやめて世界一周の自転車旅へ 夢を実行した男の体験記
どこか旅に出たい。世界中の国を放浪したい。
そんな思いに耽っても、社会人にとって自由奔放な世界旅行は現実的には難しい。何年か世界放浪の旅に出ようと計画を立てても、帰ってきてからのことを考えればなかなか実行に移せるものではない。サラリーマンなら当然、帰ってきてからの自分の席はないからだ。
そういった覚悟をした上で、夢を叶えた男性がいる。
その男性は、11年かけて、世界130カ国15万キロ以上を自転車でひとり旅したのだ。
『放浪哲学 11年かけて130カ国15万キロの自転車ひとり旅』(中西大輔/著、SBクリエイティブ/刊)は、単身、自転車で世界を走破した中西大輔氏の手記である。
中西氏が自転車でひとり旅に出たきっかけは、大学生だった18歳のとき。大学の「ニューサイクリング部」に入部し、ツーリングの楽しさに魅了される。
春休みや夏休みには、北海道から沖縄まで全国を走破。大学3年生のときには、はじめての海外自転車旅行の計画を立てた。アルバイトで資金を貯め、48日間で約5000キロを走るアメリカ横断の旅へと出掛けたのだ。
この旅は計画通りにいき、アメリカ横断で自信をつけた中西氏は、他の大陸にも興味を抱くようになり、自転車旅の夢が地球規模に広がっていった。大学を卒業するまでに全5回の海外渡航で20カ国を旅し、まだ見ぬ国々への強い憧れは大きくなるばかりだった。
いつか自転車で世界一周しよう。そう誓って大学を卒業し、約6年間の会社員生活で資金を蓄え、28歳のとき、ついに夢の世界一周自転車旅に出ることとなる。
当初の計画では、66カ国を3年半かけて旅するつもりだったという。しかし結局、11年かけて130カ国を訪れ、南極以外のすべての大陸を走破。走行距離は地球の赤道4周近い15万キロ以上となった。
自転車は、頑丈なフレームにマウンテンバイク用の太めの車輪がついた特注製造してもらったものを使用。タイヤ交換など、さまざまな部品を交換しながら、フレームやハンドル、泥よけは15万キロ以上の走行に耐えたという。
西ヨーロッパ、アフリカ、東南アジア、オーストラリア、南米、北米と世界各国でさまざまな体験を本書では紹介している。
世界最高峰エベレストを見るためネパールの首都カトマンズに到着したのは旅の終盤の2008年のこと。カトマンズからヒマラヤ山中のルクラまで飛行機で移動し、そこからエベレストの麓まで、宿に泊まりながら2週間かけてトレッキングをした。空港ではアルピニストの野口建さんと偶然出会ったことやエベレストを間近で見ることができる標高5545メートルのカラパタールの頂からエベレストを見たエピソードも綴られている。
日本に戻ってきた2009年、世界中のサイクリストを対象に贈られる「地球体験ペダリアン大賞」と「植村直己冒険賞」を受賞。そして、本書を3年以上かけて執筆し、現在、中西氏は就職活動に専念しているという。
これまで世界一周をした通過国数、走行距離の日本記録を塗り替えた世界一周自転車旅。世界中で多くの人と出会い、さまざまな体験をした中西氏が羨ましくなってしまう人も多いだろう。中西氏の体験を追いながら、世界中を旅した気分になることができる1冊だ。
(新刊JP編集部)
そんな思いに耽っても、社会人にとって自由奔放な世界旅行は現実的には難しい。何年か世界放浪の旅に出ようと計画を立てても、帰ってきてからのことを考えればなかなか実行に移せるものではない。サラリーマンなら当然、帰ってきてからの自分の席はないからだ。
そういった覚悟をした上で、夢を叶えた男性がいる。
その男性は、11年かけて、世界130カ国15万キロ以上を自転車でひとり旅したのだ。
『放浪哲学 11年かけて130カ国15万キロの自転車ひとり旅』(中西大輔/著、SBクリエイティブ/刊)は、単身、自転車で世界を走破した中西大輔氏の手記である。
春休みや夏休みには、北海道から沖縄まで全国を走破。大学3年生のときには、はじめての海外自転車旅行の計画を立てた。アルバイトで資金を貯め、48日間で約5000キロを走るアメリカ横断の旅へと出掛けたのだ。
この旅は計画通りにいき、アメリカ横断で自信をつけた中西氏は、他の大陸にも興味を抱くようになり、自転車旅の夢が地球規模に広がっていった。大学を卒業するまでに全5回の海外渡航で20カ国を旅し、まだ見ぬ国々への強い憧れは大きくなるばかりだった。
いつか自転車で世界一周しよう。そう誓って大学を卒業し、約6年間の会社員生活で資金を蓄え、28歳のとき、ついに夢の世界一周自転車旅に出ることとなる。
当初の計画では、66カ国を3年半かけて旅するつもりだったという。しかし結局、11年かけて130カ国を訪れ、南極以外のすべての大陸を走破。走行距離は地球の赤道4周近い15万キロ以上となった。
自転車は、頑丈なフレームにマウンテンバイク用の太めの車輪がついた特注製造してもらったものを使用。タイヤ交換など、さまざまな部品を交換しながら、フレームやハンドル、泥よけは15万キロ以上の走行に耐えたという。
西ヨーロッパ、アフリカ、東南アジア、オーストラリア、南米、北米と世界各国でさまざまな体験を本書では紹介している。
世界最高峰エベレストを見るためネパールの首都カトマンズに到着したのは旅の終盤の2008年のこと。カトマンズからヒマラヤ山中のルクラまで飛行機で移動し、そこからエベレストの麓まで、宿に泊まりながら2週間かけてトレッキングをした。空港ではアルピニストの野口建さんと偶然出会ったことやエベレストを間近で見ることができる標高5545メートルのカラパタールの頂からエベレストを見たエピソードも綴られている。
日本に戻ってきた2009年、世界中のサイクリストを対象に贈られる「地球体験ペダリアン大賞」と「植村直己冒険賞」を受賞。そして、本書を3年以上かけて執筆し、現在、中西氏は就職活動に専念しているという。
これまで世界一周をした通過国数、走行距離の日本記録を塗り替えた世界一周自転車旅。世界中で多くの人と出会い、さまざまな体験をした中西氏が羨ましくなってしまう人も多いだろう。中西氏の体験を追いながら、世界中を旅した気分になることができる1冊だ。
(新刊JP編集部)