『涙活支援住宅』は、言わば「ストレスフリー住宅」でもあるようだ。

写真拡大

時代は変わり、価値観も多様化した現代。しかし、私の小さい頃は「男は人前で涙を見せるな」と、教えられていたものでした。この育ちがあるだけに、人前での“泣き”に少々の抵抗があるのは事実。
逆に言えば、自宅で思う存分泣くのはアリ。勝手知ったる身内の前だけで、人知れず涙を見せる。少なくとも、それなら抵抗がないかもしれない。

というわけで、こんな試みがスタートしました。今、巷で話題沸騰中の「涙活」と家づくりの「トレジャーホーム株式会社」(三重県)がコラボ。その名も『涙活支援住宅』が発売開始したようです。
コネタでも取り上げたことのある「涙活」、もはやお馴染みといえるでしょうか。改めて、端的にその内容を説明すると「能動的に涙を流す時間を設けることで心のデトックスを図る」活動のこと。悲しいときや感動したときに流す涙は、ストレスの緩和に有効だと医学的に証明されています。
そこで、体にも心にも優しい“ストレスフリー住宅”を提案しているトレジャーホームが思い立った。家族との団欒を楽しむ「家族時間」と一人でリラックスできる「自分時間」の切り替えができ、感動的な映画や動画、心に響く音楽や本などで定期的に涙を流す機会を設けることのできる注文住宅を発売! と、相成ったようです。

もちろん注文住宅なので、完成に至るまでに時間と手間はかかります。商談から発注までで、半年は要するらしく。……が、すでに発売されている住宅が三重にあるそうです。
そんな『涙活支援住宅』の特徴を、以下にまとめてみました。
(1)ホームシアターを完備
臨場感たっぷりの大画面と、サラウンド効果抜群の音響システムで、映画館さながらの迫力や感動を自宅で体感することができる。非日常空間の中で、ハンカチ片手に泣ける映画や動画を存分に楽しもう!
(2)“涙ソムリエ” セレクト「泣ける映画」付き
手軽に上質の涙を流せる方法として、「泣ける映画」を観ることは効果的な方法。年間約1000本の映画を見る“涙ソムリエ” 嵯峨崇司氏がセレクトする、世代や時代を越え万人の心を打つ「泣ける映画」を、毎月1本ずつ、7年9ヶ月間(泣く)お届け。
(3)“涙ソムリエ” セレクト「泣ける小説」付き
『アルジャーノンに花束を』(ダニエル・キイス)、『手紙』(東野圭吾)等など、読むと思わず涙が溢れて切ない気持ちになれる「泣ける小説」を、毎月1冊ずつ、7年9ヶ月間(泣く)お届け。
(4)「泣ける音楽」付き
オフコース(小田和正)の名曲『言葉にできない』(82年)、アンジェラ・アキの『手紙 〜拝啓 十五の君へ〜』(08年)等など、心に染みる、涙が溢れる名曲100選から毎月CDを1枚ずつ、7年9ヶ月間(泣く)お届け。
(5)「涙活公式ガイドブック」付き
「涙活」プロデューサー・寺井広樹氏と「涙活研究会」の共著。自宅で「涙活」をする人向けに作られた涙活公式本がプレゼントされる。
(6)スタッフは全員”涙の専門家”
トレジャーホームのスタッフは全員、セロトニン研究の世界的権威・有田秀穂氏(東邦大学名誉教授、脳生理学者・医師)と、「なみだ先生」こと吉田英史氏の講座を受講し、「感涙療法士」の資格を取得している。「感涙療法士」とは、感涙を医療、福祉、教育の現場で広め、心の健康をサポートする涙の専門家です。

「『泣き放題のこんな家に住んでみたい!』と、各地から早速お問い合わせをいただいております」(トレジャーホーム株式会社・担当者)

気になる金銭面についてだが、中心価格帯は1500万〜1800万円辺りとなる模様(設備や間取りによって価格は上下)。
「現時点では三重県のみで販売しておりますが、お客様のご要望次第では全国展開も検討しております」(トレジャーホーム株式会社・担当者)

では最後に、「涙活」プロデューサー・寺井広樹氏より一言。
「涙活にベストな空間で定期的に涙を流し、ストレスを解消していただきたいです。涙を1粒流すだけで、ストレス解消が一週間続くことが医学的に証明されています」

こんな家に住めば、ストレス知らずか!? メロウでありつつ、元気を獲得できる住宅かもしれません。
(寺西ジャジューカ)