沖縄尚学vs与勝 12安打7得点のコールドで沖縄尚学が2年連続26度目のベスト8！
先発した神里（沖縄尚学）
一巡目と二巡目ではこうも違うのだろうか。3回を終えて僅かにヒット1本、打者9人と与勝・銘苅尚之助に抑え込まれていた沖縄尚学打線は、二巡目となる4回以降、11安打を集めて7点を奪い8回コールドの圧勝で2年連続26度目となるベスト8へコマを進めた。
沖縄尚学の得点シーンを振り返るとまず4回、一死二塁として赤嶺 謙がライト前へ運びまず先制。中継の際に二塁を陥れた赤嶺が続く上原 康汰のヒットで生還。その後ニ死二塁とし、与那覇廉がレフト前タイムリーを放ち3点を奪取した。
7回にはヒットと犠打に相手のパスボールが絡んで三塁へ走者を進めると、ほとんど無警戒の与勝内野陣へ西平 大樹が絶妙なスクイズを決め追加点。 試合を決めた8回には伊良部渉太のタイムリーや相手のエラーなどでダメ押しとなる3点をボードに刻み、終わってみれば12安打の8回コールドで締めくくった。
中でも3番の赤嶺 謙、4番上原 康汰、5番伊良部渉太、6番与那覇廉の中軸がこの日は長打は無かったものの全員が2安打ずつを放つなど、切れ目の無い厚みのある打線をアピールした。
この日の沖縄尚学の先発は興南戦で完封したエース山城 大智ではなく、新人中央大会で活躍した神里廣之介。「九州で勝ち上がるためには必要な戦力」（比嘉公也監督）である神里は、5イニングを投げて被安打2本ではあったが、2回には満塁とされるなどこの日はボールとストライクがはっきり分かれてしまう苦しいピッチング。それでも力強いストレートとキレのあるスライダーで要所を抑えはしたものの、一歩間違えば与勝に流れが行ってしまうところだった。
「中学までは通用したかも知れないけど、高校野球は違うぞと教えたい」という比嘉監督の親心で5回まで投げさせてもらったこの68球を、今後のピッチングにどう生かしていくか。中学軟式野球界で県内のトップに立った右腕のこれからにも注目だ。
敗れた与勝は、2回と6回にツーアウトながら満塁と攻めたてるなど、沖縄尚学に気後れすることなく試合を進めていったが、あと一本が出ず後手へと回ってしまった。ノビのあるストレートが魅力のエース銘苅を中心にもう一度体制を立て直すことが出来れば、春には面白い存在となるだろう。
（文・写真：當山 雅通)
TEAM 沖縄尚学 TEAM 与勝 守備位置 氏名 打順 守備位置 氏名 左翼 西平 大樹 1番 遊撃 饒辺 俊 三塁 中村将己 2番 二塁 神村叶人 中堅 赤嶺 謙 3番 投手 銘苅尚之助 一塁 上原 康汰 4番 三塁 山城潤弥 捕手 伊良部渉太 5番 一塁 知名太樹 右翼 与那覇 廉 6番 中堅 山城諒弥 投手 神里廣之介 7番 捕手 上原摩耶斗 遊撃 砂川 修 8番 左翼 新垣魁秀 二塁 渕上大蔵 9番 右翼 石川博久
