雑然としたCDの山を守り続けるおじいさんのドキュメンタリー「The Birdman」
近年の技術の発達により物の販売方法は変わってきており、音楽や本は、お店に足を運ばなくてもオンラインでデータをダウンロードして購入することができます。そんな中、店頭に並ぶCDやレコードのジャケットを見てわくわくしたり、暇つぶしにいくつも音楽を視聴したりといった楽しみを伝え続ける、昔ながらのCDショップを営む風変わりなおじいさんのムービーが「The Birdman」です。
この街に引っ越してきたばかりというお客さんと世間話をするバードマン。CDやテープ、ビデオがごった返しています。
お会計は現金のみ。
エルヴィス・プレスリーはきちんと並べられています。
Rainbow Music Storeのオーナーである「バードマン」と呼ばれるおじいちゃん。CDの雪崩が起きないか心配です。
コンピューターは性に合わず、1つ1つ手書きで商品管理を行っています。しかし雑多な陳列を極める店内のどこになんのCDがあるかは、全て彼の頭の中に入っています。
「古風な人間だけど、まだまだ現役だぜ!」と語るロックなおじいちゃん。
そんなバードマンのお店にはレッド・ツェッペリンや……
ピンク・フロイドなどの現在でも根強い人気のあるCDや……
ローリング・ストーンズなど60's、70'sのイギリスのロックなCDが置いています。
もちろんビートルズもあります。
モーター・ヘッドのようなメタルバンドから
イギー・ポップや……
ニューヨーク・ドールズなど、古き良きロックならなんでも見つかりそう。
一人が通るだけで精一杯な通路。
お店に入るなり「この曲はある?」と目当ての曲を歌い出す常連客の女性。もはや人力SoundHoundです。
Rainbow Music Storeの周りでも、お店はどんどん閉店しており……
代わりにSUBWAYなどのファーストフード店が増えています。
しかし、音楽を愛する人々は常に存在します。
CDショップは細々とやりくりしている中で、ヨーグルト・ショップやスターバックス・コーヒーはさらに数を増しています。
「誰がヨーグルトをそんなに食べるんだ?」と語る、小さな昔ながらのCDショップを営むバードマンは、経済や技術が発展することで失われてしまうものがあることを憂いています。