ラーメンの神様来場に観客も感激!つけ麺の元祖「大勝軒」創業者追うドキュメンタリー!
つけ麺ブームの火付け役とされる伝説のラーメン店「東池袋大勝軒」の店主・山岸一雄に密着したドキュメンタリー映画『ラーメンより大切なもの〜東池袋 大勝軒 50年の秘密〜』のトークショーが16日、お台場のフジテレビ「マルチシアター」で開催され、監督の印南貴史が出席、山岸本人も客席に顔を見せた。
「つけ麺の元祖」「一杯のラーメンを求めて2時間待ち以上の行列ができる」など、数々の伝説を生み出した大勝軒は1961年に東池袋に開店。麺、スープ、具材など、すべて自家製にこだわったラーメンで人気を博した。2007年には再開発計画により一時閉店したが、1年後の2008年に復活。現在も山岸の弟子たちがその味を継承している。
そんな山岸に密着したのが本作。ドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」で3回にわたり放送された内容に新たな映像を加え1から再編集、新たな作品として生まれ変わらせた。本作では、「大勝軒というラーメン屋が、山岸さんを中心として不思議な社会を形成している。それをいかに忠実に切り出すか」を撮りたかったという印南監督。さらに店内に板を広げ寝泊りをしていたという山岸の「寝ている絵を撮りたかった」ことも本作を手掛けた理由の一つだと明かした。
また映画化のきっかけについても明かした印南監督は、「1昨年の11月くらいに山岸さんから僕の携帯に電話があった。山岸さんとは12〜3年ほど付き合っていますが、携帯にかかってきたのは2〜3回。何かあるんじゃないなかと思って話を聞いたところ、3本やったドキュメンタリーを1本にまとめることはできないのかな、とおっしゃってくれた。それをきっかけに、映画化の話を進めた」とコメント。
そして「今日も山岸さんから電話がありました」と切り出した印南監督が、客席に山岸がいることを明かすと、観客から拍手が。その場で立ち上がり、手を挙げて拍手に応じた山岸の来場には、印南監督も「山岸さんは(番組の)1回目は観てくれなかった。でも1か月くらいたってから、周りの人に良かったと言ってくれていたようで。今まで一緒に(山岸のドキュメンタリーを)観たことがなかったので、感慨深いですね」と感無量の様子だった。(取材・文:壬生智裕)
映画『ラーメンより大切なもの〜東池袋 大勝軒 50年の秘密〜』は6月8日よりシネマサンシャイン池袋ほか全国順次公開