多くの企業で顧客満足向上(CS向上)やサービス向上の活動が進められている中で、色々と苦戦されている方が非常に多いようです。そこでこういった活動を進める上で重要にも関わらず見落とされてしまいがちなポイントを、サービスサイエンスの視点も交えて捉えていきたいと思います。今回はその1回目。「いかにお客様に喜んで頂くか」という視点で活動を進めるのは実は筋違いだったという点を取り上げます。

これまでの記事で、顧客満足やサービス向上の本質の理論を、事例を交えてご紹介させて頂きました。そこで今回からは、実際に顧客満足向上(CS向上)やサービス向上の活動を進められる企業が増えている中で、重要にも関わらず見落とされてしまいがちなポイントを、サービスサイエンスの理論を交えて捉えていきたいと思います。今回はその1回目として、「いかにお客様に喜んで頂くか」という視点で活動を進めるのは実は筋違いだったという点を取り上げたいと思います。


■「いかにお客様に喜んで頂くか」が筋違い?

 最近ではほとんどの企業で、顧客満足向上やサービス向上についての取り組みがされるようになってきており、今ではCS推進組織を設けている企業も珍しくなくなりました。当然のことながらサービス業のみならず、製造業や農業、金融業や公共サービスなど、あらゆる産業において顧客満足を高める活動は活発になってきています。早いところではもう何年も前から活動を継続しているケースも少なくありません。そんな中、「どうも効果が思ったように出ない」「何からどう進めたらよいか分からない」「現場任せで全社一丸になれない」など、苦戦されている声も聞こえてくるようになりました。

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