200年以上続く老舗企業がなぜ今広報・PR活動に取り組み始めたのか?/小槻 博文
2012年春に開業した東京スカイツリーのお膝元にて、江戸時代末期から営業を行っている“くず餅”の老舗・船橋屋。同社は200年以上の歴史がありながら、数年前に広報・PRに取り組み始めたばかりだという。そこで今回は同社がなぜ今広報・PR活動に取り組み始めたのか、そしてどのような活動を行っているのかを探ってみた。
<創業208年の“くず餅”屋>
船橋屋は江戸時代末期の文化二年(1805年)に創業し、今年創業208年目を迎えた“くず餅”屋だ。創業者の勘助の出身地である現在の千葉県船橋市は、当時良質な小麦の産地だった。その良質な小麦を使って、亀戸天神の参拝客に対して何か商売が出来ないかと考えて“くず餅”を提供したのが同社の始まりであり、現在では亀戸天神前の本店を中心に、東京都内21箇所(路面店・売店合計)で営業している。
“くず餅”と言えば、一般的に葛粉(くずこ)から出来ていると思われがちだが、実は15か月間発酵させた小麦澱粉(でんぷん)で出来ている和菓子唯一の発酵食品である。最近は発酵食品が健康に良いと注目されているが、その意味では“くず餅”は伝統菓子ながら、今の時代にも合った菓子と言える。
そこで若い世代にも“くず餅”をもっと知ってもらおうと考えて、創業200年を記念して2005年に和カフェ「船橋屋こよみ」を東京・広尾にオープンした。若い人に受け入れられやすいようにスイーツも出しているが、「こよみ」を通じて“船橋屋”“くず餅”を知ってもらうきっかけになればという狙いだ。
<200年の歴史の中で初めて広報・PR担当者を設置>
従来は老舗ということで伝統を守りながら粛々と営業してきた同社だが、現在の代表であり8代目の渡辺雅司氏は大学卒業後にまず銀行に勤めるなど、家業を継ぐまでに幅広い経験や視点を培ってきたことから、「こよみ」の出店しかり、社内活性化に力を入れるなど、新しいことに積極的に取り組んでいる。
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<創業208年の“くず餅”屋>
船橋屋は江戸時代末期の文化二年(1805年)に創業し、今年創業208年目を迎えた“くず餅”屋だ。創業者の勘助の出身地である現在の千葉県船橋市は、当時良質な小麦の産地だった。その良質な小麦を使って、亀戸天神の参拝客に対して何か商売が出来ないかと考えて“くず餅”を提供したのが同社の始まりであり、現在では亀戸天神前の本店を中心に、東京都内21箇所(路面店・売店合計)で営業している。
そこで若い世代にも“くず餅”をもっと知ってもらおうと考えて、創業200年を記念して2005年に和カフェ「船橋屋こよみ」を東京・広尾にオープンした。若い人に受け入れられやすいようにスイーツも出しているが、「こよみ」を通じて“船橋屋”“くず餅”を知ってもらうきっかけになればという狙いだ。
<200年の歴史の中で初めて広報・PR担当者を設置>
従来は老舗ということで伝統を守りながら粛々と営業してきた同社だが、現在の代表であり8代目の渡辺雅司氏は大学卒業後にまず銀行に勤めるなど、家業を継ぐまでに幅広い経験や視点を培ってきたことから、「こよみ」の出店しかり、社内活性化に力を入れるなど、新しいことに積極的に取り組んでいる。
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