思い思いの格好で訪れるフランス人たち。

写真拡大 (全2枚)

漫画やアニメ、ゲームを中心に日本の文化を紹介するイベント、ジャパンエキスポ・サントルが、今月27日と28日にフランス中部オルレアンで開かれた。同イベントは、毎年7月にパリでおこなわれ多くの来場者を集めるジャパンエキスポの地方版。オルレアンでは去年に続き2回目の開催となった。

日本の大手企業のブースが並ぶパリのジャパンエキスポと異なり、オルレアンは漫画・アニメ・ゲーム関連グッズや模造刀、日本風雑貨を扱う小売店の出展が中心だ。期間中は日本に関する様々なイベントがおこなわれ、目玉のゲストとして漫画『GTO』の作者・藤沢とおるさんが講演をおこなった。歌手・吉川友さんもライブを披露した。ジャパンエキスポ恒例となっているコスプレ大会にはもっとも多くの人が並び、開場を待つ列はかなりの長さとなった。

その他にも、妖怪をテーマにしたポストカードを作成するコンクールやフランス語で書かれた俳句の句合わせも催された。ちなみにフランス語の俳句は、日本語の「五・七・五」17音の代わりに、「五・七・五」の音節(シラブル)に沿って作られる。空手、剣道、居合道、合気道の演舞のほか、ポップミュージックに合わせエアロビクスのように空手の型を披露するボディ空手も注目を集めた。漫画の擬声語についての講演もおこなわれた。

会場内のビデオルームでは様々な映像作品が紹介された。中でも1980年代の同人ドラマ『愛國戦隊大日本』から影響を受けて作られ、今年5作目の新作を発表した『銃士戦隊フランスファイブ』は全5話が流された。その他にもアニメ『ベルセルク』『坂道のアポロン』『ブラックロックシューター』『Mnemosyne -ムネモシュネの娘たち-』や歌手・きゃりーぱみゅぱみゅのライブ映像、仏テレビショートコメディ『フランダース・カンパニー』、現代から幕末にタイムスリップした外科医を描いた漫画『JIN -仁-』を原作とする、ソン・スンホン主演の韓国版ドラマ『Dr. JIN』第1話が放映された。

昨年の同イベントは、会場であるパルク・デ・エクスポジションの一階部分をメーンにおこなわれたが、今回は一階をぐるりと観覧席のように囲む2階部分にも多くのブースが設けられ、去年よりも規模は大きくなった。パリで毎年おこなわれるジャパンエキスポも年々規模は拡大しており、今後のさらなる展開が注目される。
(加藤亨延)