論戦が止まぬためゴングが鳴らされた

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 福島第1原発事故の影響に関する見解の相違などから、かねてよりツイッター上などで意見を戦わせてきた経済学者・池田信夫氏とジャーナリスト・上杉隆氏が、ニコニコ生放送の番組で激しく論じ合い、女性アシスタントが慌てて止めに入る場面があった。

 2人の直接対決が実現したのは、2011年12月26日夜のニコニコ生放送「号外!ニコニコニュース 12月号〜激動の2011年を斬る!〜」。今年1年のニュースを振り返るなかで、評論家の荻上チキ氏が東日本大震災直後の報道について、「知識人やメディアで100点満点だったところはない」、「海外メディアで流れている情報にも適当なものが多くて海外メディアが流したデマもたくさんあった」と語ったことがきっかけだった。

 これについて国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソン氏が「(反原発派の)クリス・バズビー博士がすぐに飛びついて、俺の出番だとばかりに欧米メディアに出て『チェルノブイリ以上の事故』と揺さぶった」と語ると、バズビー氏の会見を主催した自由報道協会の代表でもある上杉氏に話が振られた。

 上杉氏は「自由報道協会は非営利の社団法人で、(イデオロギーが)右も左も上も下も呼ぶ」としたうえで

「バズビー氏の話したことが(そのまま)自由報道協会の意見というわけではない」

と反論。これに池田氏が

「バズビーなんてあんなデマゴーグ(煽動家)を呼ぶこと自体が間違っている」

と指摘すると、上杉氏は「池田さんは呼んでも(会見に)来ない」と主張。池田氏が「自由報道協会なんか認めてないから行かない」と応酬し、侃侃諤諤の議論となった。番組の制作サイドから急きょゴングが鳴らされるが、2人のやり取りは一向に収まらず、荻上氏によれば制作側でさえ、「してやったりという顔をしているのかと思ったら、わりとテンパっている」状態に陥った。

 結局この場では、アシスタントの石田紗英子さんが「まぁまぁ」と池田氏らの前に出てなだめたことでようやく落ち着きを見せ、ニコニコ生放送には「かわいいは正義ww」「さえこ大変w」と石田さんの働きを賞賛するコメントが寄せられた。しかしながら、番組はこの後も池田氏と上杉氏の一触即発の不穏な空気が漂ったまま続いた。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 「バズビー氏」が契機となった池田氏と上杉氏の議論から視聴 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv75129163?po=newslivedoor&ref=news#0:21:15

(土井大輔)