働く“自由”があることの負荷/村山 昇
「自由は楽しいものではない。それは選択の責任である。楽しいどころか重荷である」とドラッカーは言った。しかし、その自由という重荷をチャンスに変えることが個人にとっても、組織にとっても、社会にとっても重要なことである。
私は「プロフェッショナルシップ」(一個のプロであるための就労基盤意識)を醸成するための研修を企業現場で行っています。それは“先端”を感じ取る仕事でもあるので、とても面白く、刺激的に、そして、ときに悲観の波に襲われながら、でも楽観の意志を失わずにやっています。
何の先端かと言えば、情報や技術の先端ではありません。いまの時代に働く人たちの「心持ち」の先端です。私の行う研修プログラムは、働く意味や仕事の価値、個人と組織の在り方、を受講者に考えさせる内容ですので、必然、彼らが内省し言葉に落としたものを私は受け取ります。
顧客は主に大企業や地方自治体で、受講者はその従業員・公務員です。現代の日本の経済を牽引し、消費スタイルを形づくり、文化をつくる、いわば先導の人たちが、いま、こころの内でどう働くこと・生きることについて考えているか、それを知ることは、流行という表層の波を知ることではなく、底流を知ることになるので、中長期にこの国がどの方向に変わっていくのかを感じ取ることができます。
◆「あこがれるものが特にない」
さてそれで、きょうは最近の研修現場から感じることを1点書きます。
研修プログラムの中で私は『あこがれモデルを探せ』というワークをやっています。これは世の中を広く見渡してみて、
・「あの商品の発想っていいな/あのサービスを見習いたい」とか、
・「ああいった事業を打ち立ててみたい」
・「あの人の仕事はすごい/ああいうワークスタイルが恰好いい」、
・「あの会社のやり方は素晴らしい/あの組織から学べることがありそうだ」
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私は「プロフェッショナルシップ」(一個のプロであるための就労基盤意識)を醸成するための研修を企業現場で行っています。それは“先端”を感じ取る仕事でもあるので、とても面白く、刺激的に、そして、ときに悲観の波に襲われながら、でも楽観の意志を失わずにやっています。
顧客は主に大企業や地方自治体で、受講者はその従業員・公務員です。現代の日本の経済を牽引し、消費スタイルを形づくり、文化をつくる、いわば先導の人たちが、いま、こころの内でどう働くこと・生きることについて考えているか、それを知ることは、流行という表層の波を知ることではなく、底流を知ることになるので、中長期にこの国がどの方向に変わっていくのかを感じ取ることができます。
◆「あこがれるものが特にない」
さてそれで、きょうは最近の研修現場から感じることを1点書きます。
研修プログラムの中で私は『あこがれモデルを探せ』というワークをやっています。これは世の中を広く見渡してみて、
・「あの商品の発想っていいな/あのサービスを見習いたい」とか、
・「ああいった事業を打ち立ててみたい」
・「あの人の仕事はすごい/ああいうワークスタイルが恰好いい」、
・「あの会社のやり方は素晴らしい/あの組織から学べることがありそうだ」
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