不法投棄は厳罰です！地デジ化で社会問題に【デジ通】

地上デジタル放送への完全移行が、７月24日に実施された。当日と翌日、総務省やNHKには22万件もの問い合わせがあったそうなので、混乱があることには間違いない。10万世帯を超えるとされる「地デジ難民」の問題と併せ、ニュースにあるように社会問題になっているのが、アナログテレビの不法投棄である。

■増加する不法投棄
地デジ化にともなって、アナログテレビの不法投棄が各地で増えている。1998年の家電リサイクル法（特定家庭用機器再商品化法）施行以降に購入したテレビであれば、購入時にリサイクルのための料金が上乗せされているため、新たな負担は生じない。

だが、これ以前に購入したテレビでは、最大で4000円近い費用が発生する。併せて、家電リサイクル法施行後に購入したテレビであるのに、消費者がその仕組みを知らないという理由から、河川敷や山林などへの不法投棄が増えているのだ。

■パトロールを行う自治体も
不法投棄が増えているため、地方自治体の中にはパトロール隊を組織して監視に乗り出すなど、防止に乗り出したところもある。町内の自治会が行う分には「ボランティア」ということになるが、市町村が職員を使って行わなければならなくなると、当然、住民の税金からの支出になる。投棄する人は、そこのところを考えてほしいものである。近隣の市町村に投棄するなど、二重に迷惑な話だ。

■不法投棄は厳罰
この不法投棄、実は、意外に罰則は重い。「５年以下の懲役または1000万円以下の罰金」である。法人が行った場合には、罰金は１億円まで加重される場合もある。

あくまで法律で決まっているだけで、その通りに適用されるとは限らないにせよ、不法投棄に対する罰則を理解して、くれぐれも罪を犯さないようにしてほしい。また、行政やメーカーは家電リサイクル法の周知に努める責任があるだろう。それは、地デジ化を進めた責任の取り方の一つでもある。