『人事制度』〜評価会議についての考察〜/今野 誠一
今回は、「評価会議」にスポットを当てて考察し、5つの観点でお話させて頂きます。
リクルートグループの某社の人事部長を10年弱やって独立して、組織・人事コンサルティング会社のマングローブを立ち上げました。
10年弱の人事部長生活で、力を入れていた3つのことがあります。
ひとつは、新卒採用に力を入れること。
ふたつ目は、教育に力を入れるということ。
みっつ目は、人事制度(特に評価制度)運用に力を入れること。
です。
人事部長のやるべきこととしてどれも同じくらい重要なことですから、重要な順番に書いたわけではありません。
この中でも、最も難しくエネルギーをかけていたのは、人事制制度の運用、とりわけ評価制度の運用についてだったと思います。
評価制度の運用で心がけていたことも3つあります。
ひとつは、全員の評価シートに全て目を通し、理解すること。
その上で手を抜いた評価シートがあれば、差し戻しなどをし、内容のレベルアップを奨励していました。
ふたつ目は、組織(支社などの拠点単位)の評価と、一人ひとりの個人評価とをバランスよく行なうこと。
みっつ目は、評価会議を重要視するということ。
でした。
今回は、みっつ目の「評価会議」にスポットを当てて考察してみたいと思います。
1.評価会議は、「考課者トレーニング」である。
評価会議の第一の目的は、評価者間の評価基準のすりあわせの場ということにあります。
甘い、辛いの感覚を、評価の根拠を表明し合うことで合わせていきます。評価は、日ごとの仕事ぶりの事実に基づいて行なう上司の判断であり、あくまでも主観で行なわれるものです。一次評価者が自分の主観で評価をすることは当然のことです。しかしこの主観は、評価基準というテーマに沿って磨かれていかなくてはなりません。この主観は、評価会議という評価期間毎の実践の場で磨かれていることが最も実際的なことと言えるのではないかと思います。
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リクルートグループの某社の人事部長を10年弱やって独立して、組織・人事コンサルティング会社のマングローブを立ち上げました。
10年弱の人事部長生活で、力を入れていた3つのことがあります。
ひとつは、新卒採用に力を入れること。
ふたつ目は、教育に力を入れるということ。
みっつ目は、人事制度(特に評価制度)運用に力を入れること。
です。
この中でも、最も難しくエネルギーをかけていたのは、人事制制度の運用、とりわけ評価制度の運用についてだったと思います。
評価制度の運用で心がけていたことも3つあります。
ひとつは、全員の評価シートに全て目を通し、理解すること。
その上で手を抜いた評価シートがあれば、差し戻しなどをし、内容のレベルアップを奨励していました。
ふたつ目は、組織(支社などの拠点単位)の評価と、一人ひとりの個人評価とをバランスよく行なうこと。
みっつ目は、評価会議を重要視するということ。
でした。
今回は、みっつ目の「評価会議」にスポットを当てて考察してみたいと思います。
1.評価会議は、「考課者トレーニング」である。
評価会議の第一の目的は、評価者間の評価基準のすりあわせの場ということにあります。
甘い、辛いの感覚を、評価の根拠を表明し合うことで合わせていきます。評価は、日ごとの仕事ぶりの事実に基づいて行なう上司の判断であり、あくまでも主観で行なわれるものです。一次評価者が自分の主観で評価をすることは当然のことです。しかしこの主観は、評価基準というテーマに沿って磨かれていかなくてはなりません。この主観は、評価会議という評価期間毎の実践の場で磨かれていることが最も実際的なことと言えるのではないかと思います。
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