屋外でも光の高速ネットを実現!「UQ WiMAX」の仕組み【最新ハイテク講座】
仕事だけでなくプライベートでも、今やインターネットは欠かせない存在となってきた。
インターネット白書2008によると、日本のインターネット市場はすでに成熟期に入り、光ブロードバンドも急速に普及している。会社や家庭だけでなく、いつでもどこでも高速なインターネット利用ができるモバイル・ブロードバンドを望むユーザーも増加中だ。
外出先で高速なインターネットといえば無線LANがあるわけだが、接続ポイントが点在するため、広範囲や移動しながらのでは、肝心なときに使えないこともある。
モバイルブロードバンド時代を開くといわれるWiMAXサービスに期待が寄せられる中、UQコミュニケーションズ株式会社は、高速モバイルデータ通信が利用できる世界基準のフューチャー・ブロードバンド通信サービス「UQ WiMAXサービス」を開始した。
・真のモバイル・ブロードバンド時代へ!「UQ WiMAXサービス開通式」レポート - ITライフハック
「UQ WiMAXサービス」は、モバイルデータ通信で最大40Mbps※の高速インターネット接続が可能という。そこで今回は、2009年2月26日よりモニター向けにサービスが開始された「UQ WiMAXサービス」の技術に迫ってみた。
※下りの理論値。現時点では、利用エリアが限られている
■高速インターネットを実現する「WiMAX」
WiMAXとは、どういった通信規格を指すのか。簡単にまとめてみた。
●WiMAXってなに?
WiMAXとは、Worldwide Interoperability for Microwave Accessの略称で、IEEE(電気電子学会)標準規格802.16をもとに規格化された高速なワイヤレスインターネット。
街角などスポットで利用される無線LANとは異なり広いエリアで利用可能なうえ、外出先や移動中でも光ブロードバンド(FTTH)並みの高速なインターネットを楽しめるところが大きな特徴だ。
●モバイルWiMAX
そもそもWiMAXは、中距離エリアをカバーする無線通信技術としてスタートした。現在のWiMAXは、固定型通信向けのWiMAX(IEEE802.16-2004)と移動体通信向けのモバイルWiMAX(IEEE802.16e-2005)という2種類の規格に大別することができる。
外出先に持ち運ぶノートパソコンや携帯情報端末では、モバイルWiMAXを利用する。UQコミュニケーションズ株式会社が提供する「UQ WiMAXサービス」がまさにそれにあたる。
■「UQ WiMAX」の技術とサービスエリア
「UQ WiMAX」は、いったいどのような技術を使っているのだろうか。詳しくみてみよう。
●「UQ WiMAX」の技術
「UQ WiMAX」では、高速データ無線技術(OFDMA)とマルチアンテナ技術(MIMO)を利用することで、光ブロードバンド並みの高速なインターネット接続の環境を実現している。
・高速データ無線技術(OFDMA)
高速データ無線技術(OFDMA)は、デジタル信号を効率よく電波に変換し、高速で安定した通信を実現する無線技術。無線LANや地上波デジタル放送でも同様の技術が採用されている。
「UQ WiMAX」では、さらにその技術を発展させ、広いエリアにおいて数多くユーザーが同時に通信を行うことを可能としている。
・マルチアンテナ技術(MIMO)
マルチアンテナ技術(MIMO)は、複数のアンテナでデータを送受信する技術。並行してデータの送受信を行うことで、通信速度の高速化や安定化を図ることができる。さらに前述のOFDMAと合わせることにより「UQ WiMAX」の回線品質の向上に活用されている。
「UQ WiMAX」では、高速データ無線技術とマルチアンテナ技術を組み合わせることで、理論値で下り最大40Mbps、上がり最大10Mbpsの通信速度を実現しているのだ。
●「UQ WiMAX」の基地局と対応エリア
「UQ WiMAX」では、ひとつの基地局でカバーできる範囲が、無線LANとは比較にならないほど広範囲なものとなっている。技術的にはひとつの基地局で最大半径3kmまでのアクセスが可能だが、実際は見通しの良い場所だけではないので、半径1kmまでのようだ。
この点はUQコミュニケーションズ株式会社も把握しており、ビルが立ち並ぶ都市部では、基地局を密に配置することにより充実したサービスエリアを実現するとしている。また駅構内や喫茶店では、最大半径200〜300mまでアクセス可能とする室内基地局を設置するそうだ。
2009年2月現在、「UQ WiMAX」は東京23区、横浜市、川崎市でサービスを利用できるが、2009年7月には東名阪にサービスを拡大。以降、徐々にサービスエリアを広げ、人口カバー率90%以上を目指し、全国に展開していくとしている。
今まで無線LANがある場所を探す必要のあったモバイルデータ通信だが、「UQ WiMAXサービス」が本格始動してサービスエリアが広がれば、モバイルデータ通信の利便性は格段に向上するであろう。
・「通信カード」製品情報
・UQコミュニケーションズ株式会社
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外出先で高速なインターネットといえば無線LANがあるわけだが、接続ポイントが点在するため、広範囲や移動しながらのでは、肝心なときに使えないこともある。
・真のモバイル・ブロードバンド時代へ!「UQ WiMAXサービス開通式」レポート - ITライフハック
「UQ WiMAXサービス」は、モバイルデータ通信で最大40Mbps※の高速インターネット接続が可能という。そこで今回は、2009年2月26日よりモニター向けにサービスが開始された「UQ WiMAXサービス」の技術に迫ってみた。
※下りの理論値。現時点では、利用エリアが限られている
■高速インターネットを実現する「WiMAX」
WiMAXとは、どういった通信規格を指すのか。簡単にまとめてみた。
●WiMAXってなに?
WiMAXとは、Worldwide Interoperability for Microwave Accessの略称で、IEEE(電気電子学会)標準規格802.16をもとに規格化された高速なワイヤレスインターネット。
街角などスポットで利用される無線LANとは異なり広いエリアで利用可能なうえ、外出先や移動中でも光ブロードバンド(FTTH)並みの高速なインターネットを楽しめるところが大きな特徴だ。
●モバイルWiMAX
そもそもWiMAXは、中距離エリアをカバーする無線通信技術としてスタートした。現在のWiMAXは、固定型通信向けのWiMAX(IEEE802.16-2004)と移動体通信向けのモバイルWiMAX(IEEE802.16e-2005)という2種類の規格に大別することができる。
外出先に持ち運ぶノートパソコンや携帯情報端末では、モバイルWiMAXを利用する。UQコミュニケーションズ株式会社が提供する「UQ WiMAXサービス」がまさにそれにあたる。
■「UQ WiMAX」の技術とサービスエリア
「UQ WiMAX」は、いったいどのような技術を使っているのだろうか。詳しくみてみよう。
●「UQ WiMAX」の技術
「UQ WiMAX」では、高速データ無線技術(OFDMA)とマルチアンテナ技術(MIMO)を利用することで、光ブロードバンド並みの高速なインターネット接続の環境を実現している。
・高速データ無線技術(OFDMA)
高速データ無線技術(OFDMA)は、デジタル信号を効率よく電波に変換し、高速で安定した通信を実現する無線技術。無線LANや地上波デジタル放送でも同様の技術が採用されている。
「UQ WiMAX」では、さらにその技術を発展させ、広いエリアにおいて数多くユーザーが同時に通信を行うことを可能としている。
・マルチアンテナ技術(MIMO)
マルチアンテナ技術(MIMO)は、複数のアンテナでデータを送受信する技術。並行してデータの送受信を行うことで、通信速度の高速化や安定化を図ることができる。さらに前述のOFDMAと合わせることにより「UQ WiMAX」の回線品質の向上に活用されている。
「UQ WiMAX」では、高速データ無線技術とマルチアンテナ技術を組み合わせることで、理論値で下り最大40Mbps、上がり最大10Mbpsの通信速度を実現しているのだ。
●「UQ WiMAX」の基地局と対応エリア
「UQ WiMAX」では、ひとつの基地局でカバーできる範囲が、無線LANとは比較にならないほど広範囲なものとなっている。技術的にはひとつの基地局で最大半径3kmまでのアクセスが可能だが、実際は見通しの良い場所だけではないので、半径1kmまでのようだ。
この点はUQコミュニケーションズ株式会社も把握しており、ビルが立ち並ぶ都市部では、基地局を密に配置することにより充実したサービスエリアを実現するとしている。また駅構内や喫茶店では、最大半径200〜300mまでアクセス可能とする室内基地局を設置するそうだ。
写真1「UQ WiMAX」の屋外基地局 | 写真2「UQ WiMAX」の屋内基地局 |
2009年2月現在、「UQ WiMAX」は東京23区、横浜市、川崎市でサービスを利用できるが、2009年7月には東名阪にサービスを拡大。以降、徐々にサービスエリアを広げ、人口カバー率90%以上を目指し、全国に展開していくとしている。
今まで無線LANがある場所を探す必要のあったモバイルデータ通信だが、「UQ WiMAXサービス」が本格始動してサービスエリアが広がれば、モバイルデータ通信の利便性は格段に向上するであろう。
・「通信カード」製品情報
・UQコミュニケーションズ株式会社
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