レアル・マドリーがバルセロナのサミュエル・エトーを奪い返すことを検討している、とバルセロナの有力紙“ムンド・デポルティーボ”が報じている。レアル・マドリーのカルデロン会長の側近筋では、バルセロナでのエトーの置かれている状況は厳しいと見ており、エトーを取り戻す可能性はかなり高いと考えているようだ。レアル・マドリーは、その可能性を探るためにここ数日にもエトーの近しい人にコンタクトをとっていたとも同紙は伝えている。

 エトーのレアル・マドリー復帰を強く望むカルデロン会長。同会長は以前にも「エトーを手放したことは間違いだった」とコメントしていることから、エトー獲得をレアル・マドリーのニュープロジェクトの旗印の一つに挙げる可能性がある。さらに、ミヤトビッチ・スポーツディレクター、カペッロ監督はこのニュープロジェクトの構成メンバーには入らない、つまり今季限りでその職を退くという見方が強い。スポーツディレクターにはセビージャのモンチ・スポーツディレクター、監督にはヘタフェのシュスター監督が候補に挙がるなど、カルデロン会長は大々的な改革を行うのではと噂されている。

“エトー問題”も一見落着し、バルセロナには試合に集中する雰囲気が戻った。とはいえ、今回の一連の騒動で今季終了後にもエトーがバルセロナを去るのではという憶測も流れている。だが、エトーが不当な扱いを受けたレアル・マドリーに戻り、バルセロナへの移籍を実現させてくれたラポルタ会長を裏切るとは考えにくい。噂の域を出ない話ではあるが気になる噂であることは確かだろう。

(スペイン通信)