10日の対ナント戦で4ゴールをマークし、得点ランキングの単独トップ(13得点)に立ったバランシエンヌのスティーブ・サビダン。地元紙によると、この試合以降、携帯電話が鳴り止まないため、電源を切ることにしたという。

 殺到する電話の中には、取材などさまざまな要請のほかに、他クラブからの打診もあるらしい。この時期はプレーに集中したいというのが「携帯シャットアウト」の理由だ。

 1978 年生まれの28歳。サビダンの加入(2004年)ともに、バランシエンヌは3部、2部で連続優勝している。その2シーズンともサビダンは得点王に輝いた。今シーズン昇格したリーグ・アンでも得点王となれば、おそらく過去に例がない記録となる。

 かつてはサッカーをしながらゴミの収集人やバーテンダーのアルバイトをして生計を立てた時代もあったサビダン。どん底から這い上がってきた遅咲きの苦労人だけに、生活に対する配慮は人一倍強いところがある。レストラン経営という副業もあり、かかってくる携帯電話にいちいち応じていたら、時間がいくらあっても足りないのだろう。