3安打、2打点と活躍した小松大谷の6番・宮下

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◆石川県高校野球1年生大会 ▽決勝 小松大谷8−0日本航空石川=7回コールド=(16日・金沢市民)

 石川県高校野球1年生大会の決勝が行われ、小松大谷が8−0の7回コールドで日本航空石川に快勝し、初優勝を飾った。左腕・坂根青空と、右腕・高橋大樹の継投リレーで7回を2安打、無失点に抑えると、攻撃では5回に4得点、6回に3得点を挙げるなど、一方的な展開となった。3安打、2打点と活躍した6番・宮下諒大捕手は「あっという間に終わって優勝した実感がありません。投手陣が守備のリズムを作ってくれて、攻撃につながりました」と感謝すれば、今大会で指揮を執った山内大輔監督は「勝ち上がるにつれて、選手たちは落ち着いてプレーしてくれた。2年生もしっかりとサポートしてくれて、チーム全体で勝てました」と明るい表情を浮かべた。

 今大会初戦は金沢桜丘に4−3と接戦となったが、2回戦は8−1津幡(7回コールド)、準々決勝は16−1小松(5回コールド)、準決勝は5−0星稜と快進撃を見せた。宮下捕手は「初戦は自分たちの野球が出来ずに苦戦した。個人の結果だけを求めていたが、チームの勝利のことを考えてプレーするようになりました」と話し合いを重ねて、選手たちの意識は変化。打線も粘り強さとつながりを見せ、決勝でも大量得点を呼び込んだ。大会前は投手陣に不安もあったと言うが、継投リレーで星稜、日本航空石川を無失点に抑えた。星稜戦で7回を4安打、無失点に抑えたエース左腕、北隼也は「投手陣は左腕、右腕も揃っていて個性がある。全員が違う投球が出来ます」と胸を張った。

 今夏の甲子園では16強入りを決め、国民スポーツ大会では準優勝を果たした。1、2年生も大きな刺激を受け、新チームのスローガンは「皆勝〜再甲(さいこう)の想いを」に決定。全員で力を合わせ、再び甲子園に出場するという意味を込めた。宮下捕手は「甲子園はスタンドで応援していたが、僕たちもあの場所に立ちたい。北信越大会では負けてしまったが、1年生大会から流れを変えたい」と決意。来春に向けて、さらなる飛躍を目指す。(中田 康博)

 ○…日本航空石川の145キロ右腕、保西雅則が6回1死、一、三塁のピンチで、レフトのポジションから緊急登板。アップする時間もなかったが、四球を出した後は、最速143キロをマークして2者連続の空振り三振で無失点に抑えた。187センチ、91キロの恵まれた体格で、7日の門前戦では145キロで自己最速を更新。決勝での大敗に悔しさをにじませたが「夏に比べてコントロールも良くなってきた。冬場はもっと柔軟性を上げて、甲子園で投げたいです」と前を見据えた。