5回2死満塁、牧が逆転2点打を放つ=大原一郎撮影

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 野球の国際大会「ラグザス プレミア12」は15日、台湾で1次ラウンドB組の2試合が行われ、日本代表「侍ジャパン」は韓国に6―3で逆転勝ちし、2連勝を飾った。

日本6―3韓国

 日本が2連勝。先行された直後の二回に紅林の2点打で逆転。その後も追う展開となったが、五回に牧の2点打で再びリードを奪い、七回に森下の2ランで突き放した。日本は先発の高橋宏が4回2失点。六回以降は中継ぎ陣が奮闘し、相手の反撃を封じた。

有望な若手と経験豊富な中堅が食らいつく

 

 過去に何度も激闘を繰り広げてきたライバル韓国との一戦。この日も先手を奪われる苦しい展開となったが、打線が食らいついた。

 まずは1点を追う二回、野手最年少の紅林が2戦連続のスタメン起用に応えた。二死二、三塁の好機で打席に入り、2ボール、2ストライクからの低め速球を引っ張った。左前打で走者2人が生還し、「すぐに(点を)返すことができて良かった。自分にとっても大きな1本になった」。今大会自身初となる適時打を振り返った。

 大会前の宮崎合宿で井端監督を驚かせた一人が22歳の紅林だった。フリー打撃で柵越えを連発し、打球速度は代表内でもトップクラス。2021年から3年連続で出場した日本シリーズでは通算打率3割3分3厘を記録しており、紅林は「短期決戦の方が力を出し切れる」と話していた。その言葉通り、四回の第2打席でも右前打を放って複数安打をマークした。

 昨年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝メンバーで、日本代表の常連になりつつある牧も、勝負強さを発揮した。再び1点を追う五回。3四死球で得た二死満塁の好機に、変化球を捉えて中前へ2点打を放った。

 将来有望な若手に、国際大会での経験豊富な中堅選手を融合させた打線。新生侍ジャパンの可能性は広がっている。(大背戸将)