第37期竜王戦七番勝負第4局で初手を指す佐々木勇気八段(左)と藤井聡太竜王(15日、大阪府茨木市の複合施設「おにクル」で)=若杉和希撮影

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 将棋の最高棋戦で、藤井聡太竜王(22)(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖)に佐々木勇気八段(30)が挑む第37期竜王戦七番勝負(読売新聞社主催、特別協賛・野村ホールディングス)の第4局が15日午前9時、大阪府茨木市の複合施設「おにクル」で始まった。

 今シリーズは互いに先手番で勝利を収める展開で、4連覇を目指す藤井竜王が2勝1敗と先行している。

 立会人の久保利明九段(49)が定刻通り対局開始を告げると、先手の佐々木八段はゆっくり初手▲2六歩を指した。藤井竜王はお茶を一口含んでから△8四歩と応じた。その後、角を交換する「角換わり」と互いの得意な戦型に進み、佐々木八段が27手目に新手の▲4五銀を繰り出し、藤井竜王が時間を使わされる展開となった。

 解説の大石直嗣七段は「佐々木八段が用意の作戦をぶつけて、早々に前例を離れた。中盤の長い戦いになりそうだ」と話している。