今季限りで現役を退く遠藤。10代から知り合いの伊藤(左)は鹿島で共闘した。(C)SOCCER DIGEST

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 2007年に鹿島アントラーズでキャリアをスタート。常勝軍団でいくつものタイトル獲得に貢献し、2022年に故郷のクラブであるベガルタ仙台に移籍した遠藤康は、2024シーズン限りでの現役引退を表明。18年間のプロ生活に幕を下ろす。

 技巧派レフティが36歳で下した決断。同じ1988年生まれで、鹿島時代に共闘した横浜FCの伊藤翔に遠藤の引退について訊けば、思いを話してくれた。

「ヤスとは15歳でアンダーで知り合って、鹿島でもチームメイトでやらしてもらって、ご飯にも行ったりしてましたよ。昔からあのスタイルというか、左足の上手さはずっとあった。人間的にもすごく明るくて、面白いキャラクターですよね。一サッカープレーヤーとしても僕は尊敬している。クオリティがある選手だと思っているから」

 そんな遠藤がスパイクを脱ぐ。先日のアウェー仙台戦でも言葉を交わしたという伊藤は「あれだけのキャリアがある選手だから、もちろん寂しいことではある」と吐露。そして同じ時代を共有できたことに感謝する。
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「いずれ引退はくるものだけど、彼のサッカー史の中にちょっと関われたのは、自分の中で誇っていいことなんじゃないかなと。そういう風に思わせてくれるだけのことをやってきた選手だと思います」

 確かな足跡を残したMFに最大限のリスペクト。伊藤は「ヤスの今後の人生に期待。ヤスがやるところに僕も乗っかっていきます(笑)」とジョークを飛ばしつつ、「おつかれさまでした、と伝えたいですね」としみじみと語った。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)