坂本花織が貫禄のNHK杯SP首位発進!得点に「驚きっ!」千葉2位、青木3位 男子に続き日本勢上位独占
◇フィギュアスケートGPシリーズ第4戦NHK杯第2日(2024年11月8日 東京・国立代々木競技場)
フィギュアスケートGPシリーズ第4戦のNHK杯第2日は8日、東京・国立代々木競技場で女子のショートプログラム(SP)が行われ、世界選手権3連覇中の坂本花織(24=シスメックス)が今季世界最高となる78.93点(技術点42.25、演技構成点36.68)をマークし貫禄の首位発進を見せた。千葉百音(19=木下アカデミー)は自己ベストを更新する71.69点で2位、2年連続の出場となった青木祐奈(22=MFアカデミー)は69.78点で3位だった。
今季は第2戦スケートカナダを制して、ファイナルを含めてGP4連勝中の坂本。2年ぶりのNHK杯で大きな歓声を浴びてリンクに登場し、タンゴのリズムに乗って笑顔で坂本らしい演技を披露した。情熱的でスピーディーなステップ、今シーズンに入って力を入れてきたルッツも完璧に跳び、真っ赤な衣装を身にまとった世界女王のタンゴに会場が酔いしれた。
大歓声が鳴りやまぬ中で得点を見た坂本は「驚きっ!」と声を上げ笑顔を見せた。演技後のインタビューでは「78点台が出てうれしかったです。最近は75(点)を下回ってたりがあったので」と安どの表情。「会場に入る前から緊張していて、メークをするのに支障が出るくらい」と明かした2年ぶりのNHK杯で、会心の演技を見せた千葉と青木に続き圧巻の演技を見せ日本勢上位独占の一番高い“定位置”で、GP5連勝へ大きな弾みをつけた。
昨年は引退も考えながらの出場だった青木。しかし、SP・フリー・合計点の全てで公認の自己ベストを出して5位と結果を出し現役続行を決意した思い出深い大会で「アディオス・ノニーノ」を演じ切り技術点36.89、技術点36.89で合計69.78点をマークした。会心の演技。自身も得点を見て驚きの表情を見せた。
シニア1年目だった昨季に木下アカデミー移籍から全日本選手権の2位表彰台、四大陸選手権の頂点まで駆け上がった19歳の千葉。可憐なピンクの衣装を身にまとい最終滑走の坂本の2つ前、全体10番目で登場すると滑らかでしなやかなステップを見せ、ジャンプも全て成功させ大歓声に力強くうなずいた。技術点39.01、演技構成点32.68で昨季四大陸選手権でマークした自己ベストを更新する71.69点。キス&クライで笑顔がはじけた。
先に行われた男子SPでは22年北京五輪銀メダルで今季GP初戦を迎えた鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)が今季自己ベストとなる105・70点で首位発進した。三浦佳生(オリエンタルバイオ・明大)は102・96点で2位、壷井達也(シスメックス)が85・02点で3位となったり日本勢3選手が上位独占していたが、女子も続く最高のSPとなった。女子フリーは9日午後7時30分開始予定。