子どもにご飯をねだられると諦めて渡してしまいがちなダル子さん…(ダルダルのダル子さんご提供)

写真拡大

子どもは自分のものよりも他の人のものがよく見えて、つい欲しくなってしまうことがあります。ダルダルのダル子さんの漫画「私のカツカレーを諦めない」でも、ダル子さんが2歳の息子に自分が頼んだカツカレーをねだられてしまいます。

【漫画】私のカツカレーを諦めない!…全編を読む

お子様ランチが目の前にあるのにダル子さんのカツカレーを欲しがる息子さんに、心の中で「自分は母親だし仕方ない」と奪われてしまうことを覚悟します。しかしふと、いつも譲ってしまうこの状況に疑問を感じ始めて…。

Instagramで投稿された同作には、コメントで「ママだから譲ってくれる構図は作りたくないので、断固阻止してます!」「これはママのだよ!ってずっと言い続けたのでパパいる時にパパのが食べられてます」「私もあげないです!!ひっくり返って泣かれる時もあるけど」などの“譲らない派”の意見が多く集まりました。

また「うちは『ママのは辛いよ?』と刷り込み中です」「私の好物のときは『これ辛いから危ないよ』と言って食べます」といった予防策を活用するパターンもあるようです。このようにさまざまな声が集まる同作について、作者であるダルダルのダル子さんに詳しく話を聞きました。

−子育ての中で「諦める」場面は多いと思いますが、このエピソードを選ばれた理由は?

子育てでたくさんのことを諦めてきましたが、このエピソードでは「諦めない」ことを選択できた自分に成長を感じたことが理由です。それまでは「仕方ないか、、、」と流していたのですが、急に「これではダメだ!」と思えたんですよね。

−他にも「こういうときはいつも諦めていた」という場面はありますか?

お風呂にゆっくり浸かりたくても、子どもが出たがるので2分で出る羽目になったことがあります。今ではなんとか10分は浸かれるように工夫しています(笑)。

−「大人と相撲するのも子どもの経験!」と考える視点が、とてもユニークで素敵だと思います。このように考えられるようになったきっかけは何ですか?

実はカツカレーを取り返すためのもっともらしい理由を作っただけなんです(笑)。ただ以前は「子どもはまだ小さいし」と諦めていたことが、少しずつ「私の要望もちゃんと伝えよう」という気持ちに変わってきたのは確かですね。

   ◇   ◇

子育てをしていると、どうしても子ども優先になり、自分のことは後回しになりがちです。しかし、時には自分の気持ちや主張も大切にしながら向き合うことで、親も子どもも成長し、より楽しい子育てができるかもしれませんね。

(海川 まこと/漫画収集家)