ロッテを退団し、来季はDeNAコーチとなる村田修一氏

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 DeNAの26年ぶり日本一で幕を閉じたプロ野球。ストーブリーグに突入しているが、今オフはコーチの動きが活発となっている。

 巨人でコーチ経験のあるデイリースポーツ評論家・関本四十四氏は「随分と動いてるな。やはり5球団で監督が交代したことが大きいだろうな。球団は監督を要請する訳だから、要望に添ったコーチが3人とか5人就任することがほとんど。もちろん、フロント主導の球団もあるけどな」と、要因について語った。

 新監督が就任した5球団では、阪神が今季オリックスでコーチを務めていた小谷野栄一氏、梵英心氏が新コーチで加入。ともに阪神でプレーした経験はないが、藤川球児監督とは同年代だ。

 中日では今季まで楽天コーチの小山伸一郎氏、DeNAコーチだった小池正晃氏が現役時代にプレーした古巣に復帰。井上一樹監督を支える。

 三木肇監督が5年ぶりに指揮を執る楽天は今季までヤクルトコーチの森岡良介氏、DeNAコーチだった下園辰哉氏が新コーチに。岸田護監督が就任したオリックスは今季まで楽天の川島慶三氏、DeNAの嶋村一輝氏、ヤクルトの福川将和氏がそれぞれユニホームを変えて来季を迎える。

 西口文也監督で巻き返すを目指す西武も今季はユニホームを着ていなかったものの、鳥越裕介氏、仁志敏久氏、大引啓次氏を1軍コーチで外部招聘。今季オリックスコーチの辻竜太郎氏も加わった。

 ただ、このオフは監督続投の球団でも、コーチのシャッフルが目立つ。日本ハムは楽天を退団した的場直樹氏と横尾俊建氏のコーチ就任を発表。その日本ハムで今季1軍投手コーチを務めていた建山義紀氏は、来季ロッテコーチになることが決まった。

 3位から日本一となったDeNAもロッテから村田修一氏、ヤクルトから河田雄祐氏、中日から上田佳範氏が入閣。来季は悲願のリーグ制覇を達成すべく、経験を積んだコーチが入った。

 関本氏は「今は育成選手も多く抱えているし、コーチの数も必要。どこも地道に指導できる人物というのは欲しいだろうし、熱心なコーチには声がかかる。シーズン中、各球団、編成スタッフが2軍や独立リーグの試合を見ているが、コーチの理論やノウハウも当然調査している。どんな性格か、横のつながりで情報も入ってくる。そういう点でいえば必ずしも現役時代に実績がなくても、コーチとして評価されることも増えているだろうな」と語った。

 新たな指導者も加わったチームは、どのような変化を見せていくのか。早くも来季に向けた戦いは始まっている。