【明治安田J1リーグ】川崎フロンターレ1−3鹿島アントラーズ(11月1日/Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsu)

【映像】鈴木優磨、ベンチに向かって怒りを訴えた瞬間

 怒りの矛先が、自チームのベンチに向いていた。鹿島アントラーズのFW鈴木優磨が川崎フロンターレ戦で、ベンチに交代を要求するも動きがなく、ジェスチャーで苛立ちをアピール。しかし、満身創痍の体にムチを打ち、献身的にプレスを行った。これにはファンも「自ら交代要求してるの初めて見た」「戦ってるもんなー」とコメントしている。

 鈴木の怒りが爆発したのは、73分だ。3点リードの鹿島が自陣に守備ブロックを組んで、川崎の攻撃を迎え撃つ構図で進む中、先頭に立つ鹿島の背番号40が手を挙げてベンチに交代を要請した。痙攣した足を伸ばす仕草を見せるも、ベンチに動きがなく、痛みを我慢しながら献身的なプレスを続ける。そして、ボールがタッチラインを割ると、鈴木は「早く自分を代えてくれ!」と言わんばかりに激しいジェスチャーを自チームのベンチに送って強く訴えた。

 鈴木が見せた一連の立ち振る舞いに対して実況・西岡明彦氏が「早く準備してくれって言ってますね」と指摘すると解説・坪井慶介氏は「(川崎の攻撃を受ける)今の状況を1人でもフレッシュ選手を早く入れて(対応しなければいけない)ということでしょうね」とコメントした。

 ファンは「戦ってるもんなー」「熱意が伝わる」「勝ちたいからこその行動だよね」「今1人いなくなると流れ持ってかれそうだもんな」「ジェスチャーまでキレッキレだわ」「優磨カッコよくて笑う」「この闘争心が鹿島には必要!」「戦う男だ」「熱い、熱すぎるよ」とチームの勝利を第一に考える故の感情的な行動に頼もしさを感じている。

 その後にプレーが中断すると、鈴木はピッチに座り込み、医療スタッフに足を伸ばしてもらうなどの治療を受け、用意された担架には乗らず。その間に中後雅喜監督は3枚替えの準備を整え、鈴木はクラブの最年少得点記録を更新した17歳のFW徳田誉と交代してピッチを後にした。

 試合は鹿島が90 + 2分にFKから失点を許すも、最後までリードを守り切ってタイムアップ。中後雅喜監督の就任から2試合目で新体制初勝利を収めて4位に浮上した。一方の川崎は4試合ぶりの敗戦となり、今季のリーグ戦で初めてシーズンダブル(同じ相手に2度敗れる)を喫している。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)