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 栃木県のJAしおのやは25日、喜連川地区営農経済センター(栃木県さくら市)に勤務する40歳代の男性職員がコメ約2500キロを卸売業者に横流しして現金約100万円を着服したと発表した。

 発表によると、男性職員は今月21日正午頃、同センター管内の鶴ヶ坂ライスセンター(同市)で、袋詰めにされたコメ計84袋を県内の米穀卸売業者のトラックに積み込んで横流しした。代金を受け取った時期は不明だが、販売金額は100万8000円に達するという。

 コメは本来、JA全農とちぎに出荷する予定だったもの。男性職員は農家が自家用に保有する「自家保有米」の名目で袋詰めしてライスセンター内に保管。今月10日、卸売業者に自ら買い取りを依頼していた。

 男性職員の行動に不審な点があるとの匿名の通報がJA側にあり調査。横流し直前には、ライスセンターの担当職員がコメをトラックに積み込む男性職員を発見して制止したが、そのまま作業を強行されたという。

 同JAは刑事告発を視野に、「関係機関、弁護士と連携し適切な対応を図っていく」としている。