『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』ワールドVerビジュアル 写真提供=NHK

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 横浜流星が主演を務める2025年のNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』の音楽をジョン・グラムが担当することが決定した。

参考:冨永愛、『べらぼう』で大河ドラマ初出演 愛希れいか、風間俊介ら他の『大奥』出演者陣も

 本作は、“江戸のメディア王”として時代の寵児になった快男児・蔦屋重三郎(蔦重)を主人公とした笑いと涙と謎に満ちた“痛快”エンターテインメントドラマ。舞台は、文化隆盛の江戸時代中期。蔦重は、喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見出し、日本史史上最大の謎のひとつ“東洲斎写楽”を世に送り出す。日本のメディア産業、ポップカルチャーの礎を築き、時にお上に目を付けられても“面白さ”を追求し続ける。

 主人公・蔦屋重三郎役で横浜が主演を務め、『おんな城主 直虎』(NHK総合)、『大奥』(NHK総合)などの森下佳子が脚本を手がける。

 音楽を担当するグラムは、大河ドラマ『麒麟がくる』、『キングスグレイブ ファイナルファンタジーXV』などをこれまで手掛けている。テーマ曲の演奏はNHK交響楽団が、指揮は下野竜也が担当する。

 また、『べらぼう』の英語タイトルが『UNBOUND』に決定。「UNBOUND」とは、「解放された」「とらわれない」という意味。身分や出自にとらわれず、慣例に縛られない“べらぼうな”生き様を見せた蔦屋重三郎を表現する言葉となっている。UNBOUND には、「未製本」という意味もあり、出版業を営なみやがて浮世絵や本の文化を発展させていく蔦重をイメージさせる言葉でもある。 

 『べらぼう』グローバル Ver.の特報映像は、番組公式サイト、X、Instagramで10月26日より公開されている。

コメントジョン・グラム(音楽)

大河ドラマ『麒麟がくる』は、これまでの私の作曲人生の頂点であり、今回、再び大河ドラマの音楽を担当できることに感激しています。『べらぼう』のメインテーマは、二つの視点からアプローチしました。一つは、資金も会的地位もない状態からスタートし、たゆまぬ努力とリーダーシップ、そして賢さで大成功を収めた蔦重への敬意です。もう一つは、250年以上続いた平和の中で商業が発展し、芸術も花開いた江戸文化への賛美です。浮世絵の魅力の一つは、それまで手が届かなかった美しく複雑な芸術作品が、一般の人々にも手に入るようになり、日本国内のみならず、世界中でセンセーションを巻き起こしたことだと思います。江戸時代の絶え間ない情熱的なエネルギーを込めたメインテーマは、演奏難易度が非常に高い楽曲となりましたが、マエストロ下野竜也の指揮のもと、NHK交響楽団の演奏によって感情と一体感にあふれる曲に仕上がりました。ぜひご期待ください。

下野竜也(指揮)

大河ドラマ『麒麟が来る』で初めて知ったジョン・グラムさん。過去、エンニオ・モリコーネさんの前例があったにせよ、海外の方がどの様に大河ドラマと歩むのだろう?と思っていましたが、最初からジョンさんの音楽に引き込まれていました。今回、ご一緒出来る事を光栄に思いつつ、それこそ、べらぼうに緊張して録音セッションに臨みました。江戸時代の中でも、より絢爛豪華な文化の雰囲気とその中での様々な人間模様が目の前に広がる様な音楽 を紡ぎ出された事に感服しております。ドラマと共にジョンさんの音楽を『べらぼう』をご覧になられる皆様が楽しんで下さる事をN響メンバー/スタッフと共に願っております。(文=リアルサウンド編集部)