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日本大学が違法薬物追放の啓発活動として、2024年10月に各キャンパスで「ミレービスケット」を配布していることが、Xで話題になっている。

日大をめぐっては、アメリカンフットボール部の部員ら11人が立件されることとなった違法薬物事件があり、23年12月にはアメフト部が廃部していた。約1年経った現在、後継団体の近況を取材した。

「違法薬物の関心を高め、本学学生を守りたい」

日大は23年10月に「日本大学違法薬物追放宣言」を策定し、実態調査や啓発ポスターの制作などの取り組みを実施している。

24年10月10〜17日には「違法薬物追放ウイーク」を開催し、啓発グッズとしてデザインされた非売品の「ミレービスケット」を配布。Xで拡散されている写真をみると、パッケージには下記のような文言が記されている様子だ。

「ミンナデマモレー!日本大学違法薬物追放宣言」
「まじめなおかし×まじめな日大生」
「日本大学は違法薬物の追放に取り組んでいます」

ミレービスケットとタッグを組んだ経緯は、大学公式サイトで説明されている。

ビスケットは野村煎豆加工店(高知市)が製造。サイトの説明によると、同社は企業目標に「全員が改善意識を持つこと」や「全員が目標達成に努力と協力を惜しまないこと」を掲げていること、社会貢献活動に従事している。野村純司社長が日大卒業生という縁もあったうえ、企業姿勢や行動に日大・林真理子理事長が共感し、コラボが実現したという。次のような狙いがあるという。

「社会貢献活動や『まじめなおかし』を展開する同社にあやかり、『まじめな日大生』というユーモアあふれるキャッチコピーで、本学だけでなく日本全体の若者に蔓延しつつある違法薬物の関心を高め、本学学生を守りたいという思いが込められています」

アメフト部の後継団体の今後「まだ何も決まっておりません」

このように違法薬物追放に励む一方、日大が、大麻使用に関与していない元アメフト部員や新入生のために整えた受け皿が「日本大学アメリカンフットボール有志の会」だ。

「有志の会」の近況を尋ねたところ、日大広報部は15日、これまでに公表した内容として、5月中旬以降に問い合わせのあった報道各社に送信したとする文書を使ってJ-CASTニュースにも説明した。

まず前提として、「有志の会」は4月に新設した競技スポーツセンターの「預かり」にあたり、アメフト部OBを現場監督に迎えたうえ、参加を希望する学生に対しては薬物検査や誓約書提出などを条件に大学施設の使用を認めているという。活動については下記のようにも記されている。

「一連の手続きを完了して、有志の会の一員として活動を開始することを認めた学生から順次、大学施設を使ってのトレーニング等を開始しておりますが、有志の会が置かれた状況に鑑み,全員での『発足式』のようなことは予定しておりませんし、まだ手続きを完了していない者が今後、有志の会に参加してくることも見込まれますので、いつが『活動開始日』という位置づけもしておりません。
今後、新たにアメフト部を創設できるかどうかは、本学が社会の信頼を回復するとともに、元アメフト部員らが大学内外の信頼を回復することが必要であるため、現時点において見通しをお知らせすることはできず、本学全体で真摯に努力するしかありません」

一連の公表情報を伝えたうえで、日大広報部は取材に対し、これ以上の回答は差し控えるとした。

「有志の会の学生たちは、大学内外に厳しい目がある中で、必死に努力しているものと承知しておりますが、今後のことについては、まだ何も決まっておりません。ご理解いただけますよう、よろしくお願いいたします」(日大広報部)