『世界征服やめた』©️『世界征服やめた』製作委員会

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 北村匠海初の脚本・監督作品となる短編映画『世界征服やめた』に萩原利久、藤堂日向、井浦新が出演することが決定。あわせて予告編とキービジュアルが公開された。

参考:北村匠海、短編映画の脚本・監督に初挑戦 不可思議/wonderboy「世界征服やめた」映像化

 本作は、2011年6月23日に不慮の事故でこの世を去ったポエトリーラッパー・不可思議/wonderboyの代表曲「世界征服やめた」に強く影響を受けた北村が脚本を書き下ろし、自ら監督を務めたヒューマンストーリー。生にすがることへの尊さと、“人生の主人公は自分しかいないのだ”という思いを描く。

 主人公・彼方を演じるのは、北村とプライベートでも親交が深い萩原。北村が才能に惚れ込んでオファーした藤堂が彼方の人生に影響を与える同僚の星野役を演じ、井浦が友情出演を果たす。編集は企業CMや数々のミュージックビデオを手がける清水康彦、撮影監督は川上智之がそれぞれ担当した。

 公開された予告編には、夢を見ることを諦めて漠然と生きる主人公・彼方(萩原利久)と、どこか飄々とした様子の彼方の同僚の星野(藤堂日向)の姿が切り取られている。

 あわせて公開されたキービジュアルには、彼方と星野がスーツ姿で佇む様子が写し出されている。

コメント●萩原利久まず監督、脚本北村匠海と書いてある台本を受け取るというのがとても嬉しかったです。友達が作る作品に出るというのが初めてで、何か不思議でもあり嬉しい気持ちにもなりました。一緒に芝居をしていた友達がこんな脚本を書くんだなととても驚いたし、音楽をやっている面も含めて本当に多才だなと感じました。お互いがプレイヤーという事もあり、現場でのやり取りが1個1個とてもスムーズで、ニュアンスで伝え合うことができたのがとても良かったです。自分が役者で匠海が監督という普段とは違う形で接するのはちょっとだけ恥ずかしさがあったけど、自分より匠海の方がそういうのがあったかもしれません(笑)。そういうのも含めて現場で楽しみながらやっていました。役に関しては、匠海が自分にこの役を用意してくれたのがすごく納得できるし、多分この役は北村匠海も演じることができると思います。このような表現は普段役を演じる時に使うことがあんまりないんですけど、それぐらい心の深い所でキャッチできた部分があった気がしました。

●藤堂日向この映画の話を頂く少し前、自分は日々に疲れきり、他人に頼らず、そのまま燃え尽きようとしていました。そんな時、北村匠海に「聴いてみて」と言われた曲が不可思議/wonderboyさんの「世界征服やめた」という曲でした。涙がボロボロと溢れてきて、心が熱を取り戻して、何度も何度もリピートしました。感謝の連絡をした後、少ししてから「映画を撮ろうと思っていてそれに出てくれないか」と言われました。その時は、まさか自分が本当に出演することになろうとは微塵も思っておらず、軽い気持ちで出たいと言っていました。話がどんどんと進んでいき、いざ自分の手元に台本が来た時にようやく実感が湧いてきました。鋭利で、ハッと目を引くような、諦観を帯びたその台本は、北村匠海らしく、とても優しくて心の底から温かさを感じる台本でした。監督・北村匠海の初めての作品に関われた事を本当に光栄に思っております。誰もが持っているけれど、どこかに眠っているそれぞれの心の原風景を少しでも感じていただけたらなと思います。

(文=リアルサウンド編集部)