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「ダイエットを始めてもすぐにやめてしまう」「資格の勉強が続けられない」など、<よい習慣>を身につけたいけどうまくいかない……と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そんななか、「まずは、1つのスイッチになる習慣を徹底的に定着させることが大切」と語るのが、株式会社チームダイナミクス代表取締役・三浦将さんです。そこで今回は、三浦さんの著書『改訂新版 自分を変える習慣力 コーチングのプロが教える、潜在意識を味方につける方法』から、よりよい自分へと変わるための方法を一部ご紹介します。

【書影】習慣は才能を超える。「脳力」が伸びる潜在意識の活用術!三浦将『改訂新版 自分を変える習慣力 コーチングのプロが教える、潜在意識を味方につける方法』

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脳力が上がる習慣とは

快適領域を超えて脳力を上げる

「快適領域」ってなんでしょうか?

これは、すでにできていることや、チャレンジしなくてもできてしまう領域です。ここでご紹介するのは、この快適領域を超える習慣です。

人は、慣れ親しんだことの方が安心できます。この領域を超えることには、安全が脅かされる可能性もあります。このため、私たちはつい、この快適領域の中での活動に留まりがちになります。

その一方、この快適領域を超えることに大きなメリットがあるということが、さまざまな研究からわかってきています。

スタンフォード大学の実験

スタンフォード大学心理学部のキャロル・ドゥエック教授が、アメリカのいくつもの場所で、中学生の子どもたちに対し、ある実験を試みました。

子どもたちは、2つのグループに分けられ、1つのグループには“あること”を教え、もう1つのグループには教えませんでした。

結果、“あること”を教えられなかったグループは、学期が進み授業の内容が難しくなっていくにつれ、成績は落ちていきました。これは普通のことです。

しかし、あることを教えられたグループは、逆にどんどん成績が上がっていったのです。驚くことに、各地で同じようなことが起きました。

このグループに教えたこととはいったい何だったのでしょう?

子どもたちに教えられた「あること」とは……

それは……「何か新しいことや難しいことを学習しようと、快適領域を超えるたびに、脳内のニューロンが新しい強い結合をつくる」という脳科学によって証明された事実でした。

つまり、快適領域を超え、新しいことや難しいことにチャレンジしようとすると、それに対応するために脳内のニューロンに新しい強い結合が起こって、脳のレベルが上がり、頭がよくなるということです。


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これこそがまさに、ポテンシャル(潜在能力)が上がる瞬間です。

「チャレンジの習慣は、脳のポテンシャルを上げる」ということを知ったグループの子どもたちは、高いモチベーションを持って難しい問題に取り組むようになりました。

取り組み、チャレンジすれば、難しい問題でも解くことができるようになると知ったことで、彼らの脳のポテンシャルもどんどん上昇していったのです。

そして、これと同時にこのグループの子どもたちの心に育っていった信念。それが、人間はその才能自体も伸ばすことができるという信念だったのです。

「快適領域を超える」を習慣に

さらに教授は、アメリカの学習成績最下位クラスの学校に、このニューロンの話を中心とした授業を展開しました。

その最下位クラスの学校の1つは、ブラックアメリカンを中心とするニューヨークのサウス・ブロンクス地区にありました。その学校の4年生の子どもたちは、最初はペンもまともに握れない状態だったといいます。

ところが、この授業を展開した1年後、なんとそのクラスがニューヨーク州の学校の中で、算数のテストの平均点が一番になるという快挙を成し遂げたのです。

また、学習という面でも恵まれた環境にいるとは言い難い、シアトルのアメリカ先住民居住区内にある学校の生徒たちは、シアトルにおいて最下位の成績が何年も続き、まわりの関係者をはじめ、それは変えようもない事実だと思い込んでいました。

ここで同じく、この授業を展開した1年半後、成績最下位から一躍トップに躍り出るという驚くべきことが起こったのです。

この話を聞いて、あなたはどう感じましたか?

いいニュースは、本記事を読んで、このことを知ったみなさんは、あの成績が上昇していった子どもたちと同じ条件を、この瞬間にすでに得たということです。

快適領域を超えることを習慣化すれば、あなたの脳力は今からいくらでも伸びるという事実を知った今、何事にもチャレンジしない理由はありません。

さあ、これから快適領域を超える習慣をしっかり身に付けていくのは、いかがでしょうか。

※本稿は、『改訂新版 自分を変える習慣力 コーチングのプロが教える、潜在意識を味方につける方法』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。