「やけくそで放り込んでる」大阪万博、1日100人のサウナに大相撲、FANTASTICSから伊勢神宮の木材まで…開催200日前に “ごった煮” はじまる
開催200日前となった大阪万博(写真・共同通信)
9月25日で開幕200日前となった大阪・関西万博。ここにきて、さまざまな施設やイベントが次々と発表されている。
「万博を主催する日本国際博覧会協会が、24日、万博会場の夢洲の西側、大阪湾に面したエリアにサウナを設けると発表しました。ただし、1日あたり利用できるのは約100人という “狭き門” で、大混雑が予想されます」(経済担当記者)
この「万博にサウナ」という発想に、Xではこんなツッコミが……。
《意味わかんない。万博にサウナ?カジノにしたいからつくるんだよね。そのお金で能登にふつうのお風呂を設営してください、と思う》
《これ税金でやるんだよね。「いのち輝く未来社会のデザイン」と何が関係あるの》
23日には、万博開催中の2025年8月3日、会場内で大相撲の夏巡業が開催されるとも発表された。約200人の力士が参加し、日本の国技を世界に発信するという。これについても、SNSの声は手厳しい。
《よくこんなバカな事に協力するな、日本相撲協会は 跡地がカジノだけに相撲賭博でもやる気か?》
《んで今度は相撲か 好き勝手しすぎちゃう? 万博って何をするものでした? テーマってどんなものでした?》
イベントはそれだけではない。
すでに、開会初日の2025年4月13日、世界的に人気の歌手 Ado のライブが開催されることが発表されているが、4月29日には、万博のスペシャルサポーターを務めるFANTASTICS from EXILE TRIBEら4グループによるスペシャルライブの開催も決まった。
さらに、三重県の一見勝之知事は、24日の定例記者会見で、伊勢神宮の正殿に使われた「鰹木」を関西パビリオン内の県のブースで展示すると発表した。
「展示する鰹木は、長さ9尺(約2メートル70センチ)で約400キログラムあるそうです。2013年の第62回式年遷宮で現在の社殿に造り替えるまでの20年間、正殿の屋根に置かれていたものだそうです。県外で展示するのは初めてですが、それにしても、なぜ万博で展示するのかという疑問は拭えません」(同)
当初、大阪万博の目玉は「空飛ぶクルマ」だった。JALやANAなど4陣営が運航を予定し、吉村洋文・大阪府知事もXで《関空から大阪湾をひとっ飛びで万博の夢洲会場へ》(2020年9月27日)、《空を見上げれば空飛ぶクルマ》(2023年10月6日)などたびたび期待を見せていたのだが――9月25日には、4陣営すべてがデモ飛行になると報じられている。言うまでもないが、これではドローンとなんら変わりがない。
「目玉がなくなった万博協会は、スペシャルサポーターであるハローキティ、ポケモン、くまモンなどとともに、実物大ガンダムやゲーム『モンスターハンター』など、日本の誇るコンテンツを積極的に押し出すようになりました。
さらに、135メートルのレーンを持つ回転すしなど、さまざまなアイデアを出しているのですが、いかんせん『万博でわざわざやる』理由に乏しいものばかりです。
1970年の大阪万博では『月の石』が、2005年の愛知万博では『冷凍マンモス』など、珍しいものが展示されました。そのため、万博協会としてもなんとか目玉を探したいのでしょうが、『南極で発見された火星の石』など、あまり興味を引くものが出てきていないのが実情です。
結局、あれもこれもと手を出した結果、コンセプトの見えない “ごった煮” 状態になってしまったのでしょう」(同)
Xにも、1970年の大阪万博と比較してこんな声が寄せられている。
《70年大阪万博ともはや比較したくもないけど、EXILE、Ado、スシロー、吉本、大相撲、って万博のやることなのだろうか。》
《同じ文化のごった煮でも関西万博のそれはただただやけくそで放り込んでるだけみたいで…》
大阪万博の前売り入場券の売れ行きは、9月18日時点で、514万枚と、目標の1400万枚にはるかに及ばない。なんとか盛り上がるといいのだが……。