『カズレーザーと学ぶ。』今回のテーマは『株価激動の時代に勝ち組になる方法』

「歴史的株価乱高下の真実!三賢者のオススメ投資術」

今回は、累計利益が100億円超えのカリスマ投資家、テスタ氏、名古屋商科大学大学院教授の大槻奈那氏、エコノミストのエミン・ユルマズ氏の3名の専門家が登壇。今年の7月から歴史的な乱高下を繰り返した日本の株式市場について、最も大きなトリガーとなったのは、7月31日、日銀の植田総裁によってなされた、利上げ決定。大槻氏は利上げによって企業が銀行から借入することにより行う投資の動きが鈍り、景気に対する下向きな予想が増えることで、株価が下降すると、簡潔に解説した。

近年、NISAの広まり等によって、長期での株保有、資産形成の動きが拡大しつつある。そんな中での株価変動に、不安の声も上がっているが、テスタ氏は長期的な視野で資産形成を行う場合、今回のような大きな下落は避けては通れないものであると語った。

今回は特別に、長期保有の観点から、3人の専門家がそれぞれの考えるおすすめ投資方法を提案した。

(左から)テスタ氏、大槻奈那氏、エミン・ユルマズ氏

まずエミン氏は、日本株に伸びしろがあるという予想のもと、つみたて投資枠(年間投資枠120万円)の場合は、日本株60%。米国株20%、インドなど新興国株を20%保有する方法を提案した。成長投資枠(年間投資枠240万円)の場合、100%、成長ポテンシャルの大きい、日本の中小型の新興株に投資し、大きなリターンを待つ方法もオススメだという。

大槻氏は、初心者向けということで、安定した買い方を提案。日本株と外国株をそれぞれ25%、日本債権、外国債券をそれぞれ25%購入する方法で、長期的な配当や株主優待が期待でき、さらに債権を購入することで利息など、比較的安定した収益を得られる可能性を見越した、リスクの少ない買い方であるという。

名古屋商科大学大学院 教授
大槻奈那氏

テスタ氏は初心者はまず、投資信託を買うことがオススメというが、自分でいい会社を見つけることは、経済を自分で勉強し世の中の仕組みを知ることにもつながる。したがって個別銘柄にチャレンジする方法もよいのではないかと、自身の見解を語った。

 「街歩きで連想ゲーム お宝株のヒントは日常にあり!?」

本番組ではおなじみの、テスタ氏が考案し、自身も実践しているのが、一歩先に上がりそうな株を予測するテクニック、テスタ流連想ゲーム。例えばインバウンド客が増加すると、航空会社やホテル会社の株価が上昇することは、だれでも予想できる。しかしテスタ式連想ゲームでは、そこからさらに連想を進め、ホテルのシーツのクリーニングを請け負う会社などの隠れた有望株を見つけ出す。

株式投資家
テスタ氏

テスタ流連想ゲームを、今回は街歩きで実践。「日常生活で株のヒントは、実はいたるところにある」と話すテスタ氏。おいでやす小田と向かったのは、おもちゃ専門店、トイザらス。テスタ氏によると、品薄の商品は、需要が供給を上回っていることが考えられ、お宝株を見つけられる可能性が高いとのこと。実際にテスタ氏は2020年、Nintendo Switchの売り切れ状況が続いた際、そのニュースからヒントを得て数億円を稼ぎ出した。

ところ変わってスーパーマーケットでテスタ氏が目を付けたのは米不足。テスタ氏は、どのようにすれば米不足が解消されるのかというアプローチで連想していくという。今回テスタ氏が着目したのは、米不足の原因の一つといわれている水不足。海外ではドローンで水をまく方式や、自動スプリンクラーといったシステムの採用も増加していることから、農業用ドローンの関連銘柄を検索して隠れ有望株を探すといった方法があるという。

米不足→原因は水不足→解決のためのテクノロジー→ドローン産業といった具合で連想し、何気ない日常生活でも、少し見方を変えるだけで、お宝株に出会うチャンスが眠っていることを示した。

 「連想ゲームで読み解く 〇月〇日株価爆上げチャンスの日」

そんなテスタ氏が、2024年の下半期での注目イベントをランキング形式で紹介。

第3位にランクインしたのは、10月7日、ノーベル賞の発表。2012年、山中伸弥教授がiPS細胞に関した研究でノーベル生理学・医学賞を受賞した際には、医療機器や再生医療に関した事業を行っている会社には大きな影響が見られた。そのため今回も、有力候補の関連企業の株価に注目しているという。

続いて第2位として発表されたのは、11月20日、AI・人工知能EXPO。過去には、AI音声認識技術を開発する会社などが出展を発表すると株価が上昇した例もあり、急速に注目を集めている分野だからこそ、チャンスが転がっている。

またエミン氏は、AIブームによって、国内のデータ通信量が今後ますます増加していくことが見込まれ、日本では現在国内各所に、大規模なデータセンターの設置が進んでいることから、データセンターにも注目しているという。

エコノミスト
エミン・ユルマズ氏

そして、テスタ氏が今年の下半期で注目しているイベントとして、1位に挙げたのは、11月5日、アメリカ大統領選挙。世界一の経済大国であり、日本の経済に多大な影響を及ぼすアメリカ。そのリーダーを決める大統領選は、外せないという。

テスタ氏はどちらの候補が勝つかといった予想はせず、直前になってからどちらが優勢かを調べ、時には大きなリターンを期待し、劣勢の銘柄を調べるという。しかし、他の多くの人が同じことを考えれば株価がすでに動いてしまっていることもあるといい、情勢や世論を考えながら売買を進めていくことが重要と結論付けた。