攻守の両局面で冷静かつクレバーに振る舞う小倉。ルヴァン杯では2戦2発と得点力も魅力だ。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 勝点69でJ2の首位に立つ横浜FCは9月21日、第32節で17位の大分トリニータとホームで対戦する。2位の清水エスパルスが1ポイント差で猛追しているだけに、確実に勝点3を掴みたいところだ。

 チームは目下5連勝中で17戦負けなし。好調を維持しているなかで不安要素を挙げるなら、累積によるユーリ・ララの出場停止だ。3−4−2−1のダブルボランチで攻守に絶大な存在感を示すブラジリアンの不在は、小さくない影響があるかもしれない。

 もっとも、それが“大きな穴”でないのも事実。大分戦のダブルボランチは、これまでの選手起用を踏まえれば、不動の司令塔・井上潮音と、大卒ルーキーの小倉陽太がコンビを組むことが予想される。

 小倉は今季ここまでリーグ戦では6試合に出場。25節・ジェフユナイテッド千葉戦からメンバー入りが続き、前節のヴァンフォーレ甲府戦では自身初の先発フル出場を果たし、1−0の勝利に貢献した。
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 着実に実績を積む23歳について、井上は「攻撃も守備もできる選手」と評する。

「攻撃のところでも彼を信頼してボールを預けられますし、守備では僕が(前に)行っても後ろでカバーしてくれたりとか。どちらでも良さを発揮できる選手」

 貴重な戦力になりつつある小倉が持ち味を発揮できるよう、井上も「オグがこっちに気を遣うよりは、自分たち周りの選手が気を遣って、彼に自由にやらせてあげたい」とサポートする構えだ。

 ユーリ・ララを欠く大分戦は、小倉にとってはある意味でアピールのチャンス。ピッチに立つことができれば、期待に応える活躍を見せたい。

取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)