『極悪女王』ゆりやん、唐田えりかと話さないように リアルな役作りで“決別”表現 髪切りデスマッチの撮影裏話も
1980年代にカリスマ的人気で女子プロレス旋風を巻き起こしたダンプ松本の知られざる物語を描くNetflixシリーズ「極悪女王」(9月19日世界独占配信)で主人公のダンプ松本を演じたお笑い芸人・ゆりやんレトリィバァにインタビュー。死闘を繰り広げた長与千種役の唐田えりかとの秘話を明かした。
○40kg増量しダンプ松本を熱演! プロレス練習は「部活みたいだった」
女子プロレスの大ファンでレスラーになりたいと憧れを抱いていた普通の少女「松本香」が、プロレスの世界に飛び込み、いかにして日本中を震撼させる最恐ヒールになったのか。45kg減のダイエットに成功したゆりやんが、40kg増の肉体改造でダンプに扮し、ヒールとしての覚醒を見事に表現した。
日本中から嫌われていたダンプとは対照的に、すさまじい人気を得ていた2人組の国民的アイドルレスラーが「クラッシュ・ギャルズ」。落ちこぼれとしてスタートしながらスターの階段を駆け上がる長与千種を唐田えりか、同期でも最も運動能力が高く技術に秀でていたライオネス飛鳥を剛力彩芽が演じた。
ダンプと長与は2人とも落ちこぼれで、強くなるしかないと互いを励まし合っていた親友。だが、やがて長与はリングで輝きを放ち始め、クラッシュ・ギャルズとしてスターの階段を駆け上がっていき、そんな親友の背中を羨望と嫉妬の思いで見つめるダンプとの間に大きな溝ができていく。そして、国民的アイドル・長与千種と全国民の敵・ダンプ松本との“敗者髪切りデスマッチ”の火蓋が切って落とされることに。
プロレスラー役のために本格的な肉体改造と長きにわたるプロレス練習に取り組んだキャストたち。ゆりやんは「部活みたいだった」と振り返る。
「全員集まって駅からバスに乗って道場に行って練習し、なかなかできなくて涙を流したり、できるようになって喜んだり、帰りにアイスクリームを食べたり。本当に部活みたいな感じで仲良くなりました。撮影が始まる半年ぐらいから練習し、撮影が始まってからも練習は続きました」
そして、撮影が進むにつれて役柄に応じた関係性が自然と生まれていったという。
「みんな仲いいですけど、自然と同期組が集まってしゃべったり、先輩は先輩で集まってしゃべったり。役と自分たちが似ているところもそれぞれあって、私は自分からあまり行けないところがあったり、ダンプさんの孤独さなどと重ね合わせることができました」
○決別シーンから唐田えりかと挨拶もせず「役の感情を出すために」
また、親友だったダンプと長与が決別していくという展開に合わせて、ゆりやんと唐田も現場で話さないようにしたと明かす。
「もともとは仲いいんですけど、えりかと話して、役の感情を出すために決別するシーンからは挨拶もしないようにしようと決めたんです。その日から、お互い避けて、目を合わせられない感じになって、本当に私のこと嫌いになったんじゃないかなと思いましたが、ダンプさんと長与さんの心のすれ違いを体験することができて、久しぶりに会うシーンで自然と目をそらしてしまうという、気まずい感じが心から出てきました。どんどん憎み合っていくところも本当に腹立ってきて、感情を湧かせてくれました」
だが、敗者髪切りデスマッチの撮影前に、ゆりやん&唐田としては“決別”を終了することに。
「髪切りデスマッチの撮影の前日にリハーサルがあったのですが、えりかとしゃべらなすぎてコミュニケーションが全く取れず、力加減やタイミングが話し合えなかったので、2人とも匙加減がわからなくてうまくいかないことが続いて。その日の夜にえりかが『ご飯行かない?』と言ってくれて、久しぶりにちゃんとしゃべったんです。ご飯に行ったら今まで通り楽しくて、私たちほんまに憎しみ合っていたわけやないんやなと(笑)」
そして、「避けたり憎しみ合ったりする感情はわかったし、やっぱりコミュニケーション取ったほうがやりやすいから、しゃべらないようにするのはやめよう」と、以前のようにコミュニケーションを取ることにした2人。「夜の間に髪切りマッチの動きを話し合ったら、次の日の撮影はバッチリで、そこからクライマックスにかけて最高の試合シーンに挑めました」と、自身も納得のシーンになったようだ。
プロレスシーンもほぼすべて出演者が自ら演じた本作。鎖や竹刀、フォークといった凶器を使って暴れ回るダンプ役のゆりやん、そして、血まみれになりながらも決して屈しない長与役の唐田らの熱演により、当時の熱狂が見事に再現されている。
■ゆりやんレトリィバァ
1990年11月1日生まれ、奈良県出身。関西大学4年生のときに、NSC(吉本総合芸能学院)大阪校の35期生として入学し、首席で卒業。2017年に「第47回NHK上方漫才コンテスト」で女性ピン芸人初の優勝を果たし、同年、第1回『女芸人No.1決定戦 THE W』でも優勝。2019年にはアメリカのオーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』に出場し、米国旗柄の水着を着て手首を回すダンスで世界から注目される。『R-1グランプリ2021』では初優勝。2023年にはラッパーとしてもデビュー。お笑いの活動のみならず、マルチに活躍している。
ヘアメイク:星野加奈子 スタイリスト:伊藤ミカ ジャケット、パンツ/ともにアレキサンダーワン ピアス、ネックレス、ゴールドリング/以上全てアンダー ザ ローズ ブーツ/ALM. その他/スタイリスト私物
○40kg増量しダンプ松本を熱演! プロレス練習は「部活みたいだった」
日本中から嫌われていたダンプとは対照的に、すさまじい人気を得ていた2人組の国民的アイドルレスラーが「クラッシュ・ギャルズ」。落ちこぼれとしてスタートしながらスターの階段を駆け上がる長与千種を唐田えりか、同期でも最も運動能力が高く技術に秀でていたライオネス飛鳥を剛力彩芽が演じた。
ダンプと長与は2人とも落ちこぼれで、強くなるしかないと互いを励まし合っていた親友。だが、やがて長与はリングで輝きを放ち始め、クラッシュ・ギャルズとしてスターの階段を駆け上がっていき、そんな親友の背中を羨望と嫉妬の思いで見つめるダンプとの間に大きな溝ができていく。そして、国民的アイドル・長与千種と全国民の敵・ダンプ松本との“敗者髪切りデスマッチ”の火蓋が切って落とされることに。
プロレスラー役のために本格的な肉体改造と長きにわたるプロレス練習に取り組んだキャストたち。ゆりやんは「部活みたいだった」と振り返る。
「全員集まって駅からバスに乗って道場に行って練習し、なかなかできなくて涙を流したり、できるようになって喜んだり、帰りにアイスクリームを食べたり。本当に部活みたいな感じで仲良くなりました。撮影が始まる半年ぐらいから練習し、撮影が始まってからも練習は続きました」
そして、撮影が進むにつれて役柄に応じた関係性が自然と生まれていったという。
「みんな仲いいですけど、自然と同期組が集まってしゃべったり、先輩は先輩で集まってしゃべったり。役と自分たちが似ているところもそれぞれあって、私は自分からあまり行けないところがあったり、ダンプさんの孤独さなどと重ね合わせることができました」
○決別シーンから唐田えりかと挨拶もせず「役の感情を出すために」
また、親友だったダンプと長与が決別していくという展開に合わせて、ゆりやんと唐田も現場で話さないようにしたと明かす。
「もともとは仲いいんですけど、えりかと話して、役の感情を出すために決別するシーンからは挨拶もしないようにしようと決めたんです。その日から、お互い避けて、目を合わせられない感じになって、本当に私のこと嫌いになったんじゃないかなと思いましたが、ダンプさんと長与さんの心のすれ違いを体験することができて、久しぶりに会うシーンで自然と目をそらしてしまうという、気まずい感じが心から出てきました。どんどん憎み合っていくところも本当に腹立ってきて、感情を湧かせてくれました」
だが、敗者髪切りデスマッチの撮影前に、ゆりやん&唐田としては“決別”を終了することに。
「髪切りデスマッチの撮影の前日にリハーサルがあったのですが、えりかとしゃべらなすぎてコミュニケーションが全く取れず、力加減やタイミングが話し合えなかったので、2人とも匙加減がわからなくてうまくいかないことが続いて。その日の夜にえりかが『ご飯行かない?』と言ってくれて、久しぶりにちゃんとしゃべったんです。ご飯に行ったら今まで通り楽しくて、私たちほんまに憎しみ合っていたわけやないんやなと(笑)」
そして、「避けたり憎しみ合ったりする感情はわかったし、やっぱりコミュニケーション取ったほうがやりやすいから、しゃべらないようにするのはやめよう」と、以前のようにコミュニケーションを取ることにした2人。「夜の間に髪切りマッチの動きを話し合ったら、次の日の撮影はバッチリで、そこからクライマックスにかけて最高の試合シーンに挑めました」と、自身も納得のシーンになったようだ。
プロレスシーンもほぼすべて出演者が自ら演じた本作。鎖や竹刀、フォークといった凶器を使って暴れ回るダンプ役のゆりやん、そして、血まみれになりながらも決して屈しない長与役の唐田らの熱演により、当時の熱狂が見事に再現されている。
■ゆりやんレトリィバァ
1990年11月1日生まれ、奈良県出身。関西大学4年生のときに、NSC(吉本総合芸能学院)大阪校の35期生として入学し、首席で卒業。2017年に「第47回NHK上方漫才コンテスト」で女性ピン芸人初の優勝を果たし、同年、第1回『女芸人No.1決定戦 THE W』でも優勝。2019年にはアメリカのオーディション番組『アメリカズ・ゴット・タレント』に出場し、米国旗柄の水着を着て手首を回すダンスで世界から注目される。『R-1グランプリ2021』では初優勝。2023年にはラッパーとしてもデビュー。お笑いの活動のみならず、マルチに活躍している。
ヘアメイク:星野加奈子 スタイリスト:伊藤ミカ ジャケット、パンツ/ともにアレキサンダーワン ピアス、ネックレス、ゴールドリング/以上全てアンダー ザ ローズ ブーツ/ALM. その他/スタイリスト私物