アマゾン、ダイソン…金言の宝庫!もう一度見たい「カンブリア宮殿」傑作選
9月5日に放送900回を迎えた「日経スペシャル カンブリア宮殿」(毎週木曜 夜11時06分)。「ニッポンの小売りの未来…大逆襲が始まった!」をテーマに送る900回記念スペシャル第2弾は、「しまむら」鈴木誠社長を招いたライブトークをお届け。
ビジネスモデルが多くの小売りチェーンの見本といわれ、成長を続けてきた「しまむら」。鈴木社長の改革術に、村上龍と小池栄子が迫る。
【動画】アマゾン、ダイソン…金言の宝庫!「カンブリア宮殿」アーカイブ
この放送を記念して、「テレ東プラス」は鈴木亨知チーフプロデューサーにインタビュー。「テレ東BIZ」で視聴できる「カンブリア宮殿」傑作選を紹介するほか、番組の今後の展望について話を聞いた。
1.「パンの缶詰」で貧困をなくせ! 栃木のパン屋さん、世界規模の挑戦!
「パン・アキモト社長 秋元義彦」2014年2月6日放送
「番組が掲げる企業・団体の大小にかかわらず取材するという精神のもと、『パン・アキモト』(栃木県那須塩原市)を取り上げました。
きっかけは、東日本大震災で知ったパンの缶詰。製造から3年経っても、焼きたてパンのように柔らかいと話題になり、そこからリサーチを重ねる中、ビジネスと社会貢献活動をうまく融合させている『パン・アキモト』に興味を持ちました。
取材を進めると、食料に困っている地域にパンの缶詰を届ける取り組みも行っていて、なおかつ持続可能な採算がとれるビジネスにまで育て上げていることが分かった。パン職人・秋元さんの世界に目を向けた挑戦に驚かされたという人は多く、番組スタート以来最高となる視聴率を獲得しました。
先の震災以降も日本では数多くの災害が発生して、我々が紹介した10年前よりもさらに意義のある取り組みになっています。今このタイミングで、再度ご覧になっていただきたい回です」(鈴木CP 以下同)
2.あなたの1000円が世の中を変える! 新しい“お金”の流れ
「READYFOR社長 米良はるか」2016年1月7日放送
「日本初、最大のクラウドファンディングを提供している『READYFOR』の成り立ちと取り組みを紹介した回です。放送当時28歳だった米良さんは、若くしてダボス会議(世界中の政治や経済のリーダー、有識者らが集う世界経済フォーラムの年次総会)に呼ばれる注目の人物で、その存在をより多くの方に知っていただきたいという思いから取材しました。
クラウドファンディングという、今では当たり前の仕組みが広がりを見せ始めた頃に起業し、創立から4年で述べ14万人から19億円を調達するまでに成長。世の中を変えるお金の流れを作ろうと奮闘した、若きトップの姿に感銘を受けた人は多いと思います。
米良さんは番組放送後、がんによる闘病生活を乗り越え、現在は仕事に復帰。日本政府に政策提言を行うなど、多方面で活躍している米良さんの原点がここにあります」3.特別総集編“世界最強”創業者スペシャル大ピンチに生き残る経営!
「アマゾン創業者 ジェフ・ベゾス&ダイソン創業者 ジェームズ・ダイソン」2020年5月7日放送
「世の中に物流革命を起こした『アマゾン』のジェフ・ベゾスさんと、掃除機をはじめとする伝説的な商品開発で家電市場を塗り替えた『ダイソン』のジェームズ・ダイソンさん。世界的に知られる企業を創業した2人をフィーチャーし、それぞれの過去の登場回(2012年6月7日、2014年5月15日放送)を再編集した特別版になります。
一粒で二度おいしい、非常に見ごたえのある回。慢性的な赤字や失敗を繰り返す日々から、徹底的に妥協しない姿勢で世界的なビジネスを作りあげた2人。その哲学、言葉はどれも普遍的で熱く、多くの視聴者の胸に響いたことでしょう。
日本のメディアで、これだけ長くインタビュー時間が取れたのは、かなりレアなケース。今見ても色あせない金言があふれていますので、ぜひご覧いただきたいです」
4.栗山英樹流 ビジネスに生きる世界一の組織活性術
「WBC日本代表前監督 栗山英樹」2023年12月21日放送
「番組では、スポーツや文化の分野で活躍するゲストにもご登場いただいていますが、2023年3月、『WBC』で“侍ジャパン”を3大会ぶりに世界一に導いた栗山前監督が出演した回は、特に大きな話題を呼びました。さまざまなメディアが栗山さんに注目していたので、我々の番組にお招きするからには違った目線で紹介したいと意識して、取材・収録に臨みました。
歴代の日本代表監督に比べると、プロ野球の選手生活は7年と短かった栗山さんが、どうやって『WBC』を勝ち進んだのか…。栗山流のマネジメント力と人材活用術は、企業や行政、教育の現場で働く人も生かせるのではないかと思います。“企業論”としても響く栗山さんの人材育成術・組織活性術に、今一度、耳を傾けていただければと思います」
5.“変幻自在"”200年企業の秘密
「鈴与グループ代表 八代目 鈴木与平」2024年6月20日放送
「『カンブリア宮殿』には、誰もが知る企業・団体はもちろんのこと、地方にもスポットを当てたいという思いがあります。静岡県清水市(現・静岡市清水区)で200年以上続く『鈴与グループ』は、社名を聞いたことはあっても、実のところ何の会社かよく分からない。しかし、地元・清水では知らない人はいない、物流・商流を軸に陸・海・空、何でも仕事にしている巨大企業です。商社・建設・食品・地域開発など、さまざまな分野でビジネスを展開しており、グループ会社は139社にも上ります。
そんな『鈴与』が大切にしている言葉が“共生(ともいき)”。“常に社会から必要としてもらえる存在であれ。そのためにはどんな変化も恐れない”という理念です。八代目の与平さんを筆頭に、社員一同がこの理念を守りながら、革新的なビジネスを生み続けている。地方企業の新しい試みや強さを紹介して、今年一番の反響がありました」
「番組では、日本経済の行方を左右するような会社・団体――AIや半導体に関連する分野に注目しています。他のジャンルでも、チャレンジの末に成果を出した企業・団体の経営者やトップをスタジオにお招きして、世の中に広く受け入れられている商品・サービスができるまでの道のりを紹介したいと思っています。
企業の戦略、経営者の指針、物事に取り組む際の姿勢などを分かりやすくお伝えするという基本姿勢はそのままに、“この先どうしていくのか…”少し先の未来の話も聞ければと。
2006年4月から900回放送を重ねてきましたが、取り上げたい企業・団体、ゲストにお招きしたい魅力的なトップは尽きません。番組はこれからも、日本経済の行く末を追い続けます。他のメディアでは伝えきれないエピソードや舞台裏、スタジオで飛び出すトップの金言にどうぞご期待ください」
「ローコストモデルを徹底することで成長を続けてきた巨大衣料品チェーン『しまむら』の取り組みを紹介します。2013年11月28日放送)で取り上げた際は、そのビジネスモデルが多くの小売りチェーンで模範とされたものの、2017年度から3期連続で減収減益を記録するなど低迷。そこから今年、過去最高の業績をたたき出して、再び成長軌道に乗せた『しまむら』の復活の裏側、新たな戦略に迫ります」
(取材・文/橋本達典)
ビジネスモデルが多くの小売りチェーンの見本といわれ、成長を続けてきた「しまむら」。鈴木社長の改革術に、村上龍と小池栄子が迫る。
この放送を記念して、「テレ東プラス」は鈴木亨知チーフプロデューサーにインタビュー。「テレ東BIZ」で視聴できる「カンブリア宮殿」傑作選を紹介するほか、番組の今後の展望について話を聞いた。
鈴木CPに聞いた「カンブリア宮殿」傑作選
1.「パンの缶詰」で貧困をなくせ! 栃木のパン屋さん、世界規模の挑戦!
「パン・アキモト社長 秋元義彦」2014年2月6日放送
「番組が掲げる企業・団体の大小にかかわらず取材するという精神のもと、『パン・アキモト』(栃木県那須塩原市)を取り上げました。
きっかけは、東日本大震災で知ったパンの缶詰。製造から3年経っても、焼きたてパンのように柔らかいと話題になり、そこからリサーチを重ねる中、ビジネスと社会貢献活動をうまく融合させている『パン・アキモト』に興味を持ちました。
取材を進めると、食料に困っている地域にパンの缶詰を届ける取り組みも行っていて、なおかつ持続可能な採算がとれるビジネスにまで育て上げていることが分かった。パン職人・秋元さんの世界に目を向けた挑戦に驚かされたという人は多く、番組スタート以来最高となる視聴率を獲得しました。
先の震災以降も日本では数多くの災害が発生して、我々が紹介した10年前よりもさらに意義のある取り組みになっています。今このタイミングで、再度ご覧になっていただきたい回です」(鈴木CP 以下同)
2.あなたの1000円が世の中を変える! 新しい“お金”の流れ
「READYFOR社長 米良はるか」2016年1月7日放送
「日本初、最大のクラウドファンディングを提供している『READYFOR』の成り立ちと取り組みを紹介した回です。放送当時28歳だった米良さんは、若くしてダボス会議(世界中の政治や経済のリーダー、有識者らが集う世界経済フォーラムの年次総会)に呼ばれる注目の人物で、その存在をより多くの方に知っていただきたいという思いから取材しました。
クラウドファンディングという、今では当たり前の仕組みが広がりを見せ始めた頃に起業し、創立から4年で述べ14万人から19億円を調達するまでに成長。世の中を変えるお金の流れを作ろうと奮闘した、若きトップの姿に感銘を受けた人は多いと思います。
米良さんは番組放送後、がんによる闘病生活を乗り越え、現在は仕事に復帰。日本政府に政策提言を行うなど、多方面で活躍している米良さんの原点がここにあります」3.特別総集編“世界最強”創業者スペシャル大ピンチに生き残る経営!
「アマゾン創業者 ジェフ・ベゾス&ダイソン創業者 ジェームズ・ダイソン」2020年5月7日放送
「世の中に物流革命を起こした『アマゾン』のジェフ・ベゾスさんと、掃除機をはじめとする伝説的な商品開発で家電市場を塗り替えた『ダイソン』のジェームズ・ダイソンさん。世界的に知られる企業を創業した2人をフィーチャーし、それぞれの過去の登場回(2012年6月7日、2014年5月15日放送)を再編集した特別版になります。
一粒で二度おいしい、非常に見ごたえのある回。慢性的な赤字や失敗を繰り返す日々から、徹底的に妥協しない姿勢で世界的なビジネスを作りあげた2人。その哲学、言葉はどれも普遍的で熱く、多くの視聴者の胸に響いたことでしょう。
日本のメディアで、これだけ長くインタビュー時間が取れたのは、かなりレアなケース。今見ても色あせない金言があふれていますので、ぜひご覧いただきたいです」
4.栗山英樹流 ビジネスに生きる世界一の組織活性術
「WBC日本代表前監督 栗山英樹」2023年12月21日放送
「番組では、スポーツや文化の分野で活躍するゲストにもご登場いただいていますが、2023年3月、『WBC』で“侍ジャパン”を3大会ぶりに世界一に導いた栗山前監督が出演した回は、特に大きな話題を呼びました。さまざまなメディアが栗山さんに注目していたので、我々の番組にお招きするからには違った目線で紹介したいと意識して、取材・収録に臨みました。
歴代の日本代表監督に比べると、プロ野球の選手生活は7年と短かった栗山さんが、どうやって『WBC』を勝ち進んだのか…。栗山流のマネジメント力と人材活用術は、企業や行政、教育の現場で働く人も生かせるのではないかと思います。“企業論”としても響く栗山さんの人材育成術・組織活性術に、今一度、耳を傾けていただければと思います」
5.“変幻自在"”200年企業の秘密
「鈴与グループ代表 八代目 鈴木与平」2024年6月20日放送
「『カンブリア宮殿』には、誰もが知る企業・団体はもちろんのこと、地方にもスポットを当てたいという思いがあります。静岡県清水市(現・静岡市清水区)で200年以上続く『鈴与グループ』は、社名を聞いたことはあっても、実のところ何の会社かよく分からない。しかし、地元・清水では知らない人はいない、物流・商流を軸に陸・海・空、何でも仕事にしている巨大企業です。商社・建設・食品・地域開発など、さまざまな分野でビジネスを展開しており、グループ会社は139社にも上ります。
そんな『鈴与』が大切にしている言葉が“共生(ともいき)”。“常に社会から必要としてもらえる存在であれ。そのためにはどんな変化も恐れない”という理念です。八代目の与平さんを筆頭に、社員一同がこの理念を守りながら、革新的なビジネスを生み続けている。地方企業の新しい試みや強さを紹介して、今年一番の反響がありました」
鈴木CPに聞く、「カンブリア宮殿」今後の展望
「番組では、日本経済の行方を左右するような会社・団体――AIや半導体に関連する分野に注目しています。他のジャンルでも、チャレンジの末に成果を出した企業・団体の経営者やトップをスタジオにお招きして、世の中に広く受け入れられている商品・サービスができるまでの道のりを紹介したいと思っています。
企業の戦略、経営者の指針、物事に取り組む際の姿勢などを分かりやすくお伝えするという基本姿勢はそのままに、“この先どうしていくのか…”少し先の未来の話も聞ければと。
2006年4月から900回放送を重ねてきましたが、取り上げたい企業・団体、ゲストにお招きしたい魅力的なトップは尽きません。番組はこれからも、日本経済の行く末を追い続けます。他のメディアでは伝えきれないエピソードや舞台裏、スタジオで飛び出すトップの金言にどうぞご期待ください」
「カンブリア宮殿」900回記念スペシャル第2弾「最強巨大チェーンしまむらが大変貌〜驚異のV字回復の裏側〜」見どころ
「ローコストモデルを徹底することで成長を続けてきた巨大衣料品チェーン『しまむら』の取り組みを紹介します。2013年11月28日放送)で取り上げた際は、そのビジネスモデルが多くの小売りチェーンで模範とされたものの、2017年度から3期連続で減収減益を記録するなど低迷。そこから今年、過去最高の業績をたたき出して、再び成長軌道に乗せた『しまむら』の復活の裏側、新たな戦略に迫ります」
(取材・文/橋本達典)