選手を代表して監督と共に会見に出席したウー・レイ。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

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 9月5日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の第1節で、日本代表と中国代表が埼玉スタジアム2002で相まみえる。

 決戦前夜に両国が会見を実施し、中国からはブランコ・イバンコビッチ監督と共に、ウー・レイ(上海海港)が出席した。

 ウー・レイといえば、3年前にカタールW杯予選で日本と対戦した際の発信が、小さくない話題となった。当時、エスパニョールに在籍していた中国のエースは、スペインに戻るために向かった空港で、欧州各地に帰還する森保ジャパンの面々と遭遇。搭乗手続きをする様子を写した写真を自身のSNSに投稿し、次のようにつぶやいたのだ。

「僕の隣では、日本代表のほぼ全員がヨーロッパのそれぞれのクラブに戻る準備をしている。本当に感動した!僕たちとアジアのトップチームとの差は確かに非常に大きい。この差を直視しよう!1日1日を無駄にしないで!」

 時は経ち、再戦するにあたり、報道陣から「3年前、ウー・レイ選手はヨーロッパに帰る道のりの中で、ウェイボーに日本の選手がたくさんヨーロッパに帰っていると書き込んでいました。今はより多くの日本の選手がヨーロッパに渡り、どんどん強くなっています。今どういう気持ちですか」という質問が飛んだ。
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 現在は母国のリーグでゴールを量産している32歳は、「非常に現実的な質問だと思う。自分の気持ちとしては3年前と同じ」と回答。そのうえで、より高いレベルでプレーする意味を改めて、こう伝えた。

「自分もヨーロッパでプレーをした経験があるので、ヨーロッパでのサッカーのレベルが非常に高いことも分かっている。そういう環境でプレーをするとやはり、選手としての成長が早い。そのために日本代表がアジアだけでなく、世界でもベストのチームの1つになってきたと思う。

 そういう意味で、将来より多くの中国選手がヨーロッパに渡って、中国代表として戻ってきてくれるようになるのがいいと思っている。そうすれば、本当に中国代表に大きな貢献ができるんじゃないだろうか」

 なお、中国のメンバーは全員が国内組。それに対し、日本は27人中20人が欧州組だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部