現2歳の九州産馬ではナンバーワンのケイテンアイジン(今年6月撮影、ユーザー提供:でめきんさん)

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 ひまわり賞を制した九州産馬のケイテンアイジン(牡2、栗東・谷潔厩舎)が、新潟2歳ステークス(2歳・GIII・芝1600m)で無敗での重賞初制覇を狙う。

 ケイテンアイジンは父アレスバローズ、母カシノティーダ、母の父ケイムホームの血統。母は18年のひまわり賞の覇者。母のいとこのロードカナロアはGIを6勝した名馬であり、アーモンドアイやサートゥルナーリアを輩出している名種牡馬。生産者・本田土寿、調教師・谷潔、馬主・岡浩二のトリオは、4年前のひまわり賞の勝ち馬であるヨカヨカと同じ。また、本馬の名前の由来は天を敬い、人を愛すという四字熟語である「敬天愛人」。西郷隆盛の座右の銘としても知られている。

 ここまで2戦2勝。6月の九州産限定の新馬(小倉芝1200m)でデビュー勝ち。続く前走のひまわり賞は大きく出遅れ、4角でも絶望的な位置取りだったが、直線でグイグイ伸びて差し切り。展開利があったとはいえ、インパクト十分の内容で、同世代の九州産の頂点に立った。今回は400mの延長で1600m、しかも初の一般馬相手となるだけに苦戦が予想されるが、楽しみなチャレンジではある。

 九州産馬が新潟2歳Sに出走することは珍しく、86年以降では初めて。北海道以外の内国産馬という括りでも、15年の青森産馬のカミノライデン(7着)以来、実に9年ぶりとなる。そして勝てば86年の栃木産馬のクールハート以来、実に38年ぶりの快挙。北海道産馬を打ち負かしての大金星を期待したい。