価格対性能比も良好!新生FCNTの新スマホ「arrows We2」シリーズの上位機「arrows We2 Plus」をレビュー

既報通り、Lenovo Group(以下、レノボ)傘下のFCNTが展開している「arrows」ブランドにおける新商品となる2024年モデル「arrows We2」シリーズの上位機種「arrows We2 Plus」のオープン市場向けメーカー版(いわゆる「SIMフリーモデル」)「arrows We2 Plus M06」を発表しました。発売日は2024年8月16日(金)より順次で、発売に先立って8月8日(木)11時より順次予約受付が実施されています。販路は量販店やECサイト、仮想移動体通信事業者(MVNO)などにて取り扱われ、価格(金額はすべて税込)はオープンながら市場想定価格が59,950円となっています。

またFCNTとインターネットイニシアティブ(以下、IIJ)の戦略的パートナーシップによって内蔵メモリー(RAM)が通常の8GBから12GBに増量されたIIJ限定モデルが用意され、2024年8月14日(水)10時に販売開始され、価格は通常54,800円ですが、IIJがMVNOとして提供している携帯電話サービス「IIJmio」における料金プラン「ギガプラン」の音声通話機能付きSIMに他社から乗り換え(MNP)の申込と同時にセット購入した場合には2024年10月31日(木)までは「arrows新機種発売記念キャンペーン」によって特別価格36,800円となるとのこと。

なお、arrows We2 Plusは移動体通信事業者(MNO)からも販売され、すでにNTTドコモ向け「arrows We2 Plus F-51E」が2024年8月9日(金)から開始されており、価格は公式Webストア「ドコモオンラインショップ」などの直営店では62,150円で、残価設定方式の販売施策「いつでもカエドキプログラム」を利用した場合の実質負担額は41,030円となっています。また『「arrows We2 Plus F-51E」予約・購入キャンペーン』で発売日前日までに予約をして発売日から2024年9月30日(月)までに購入・応募するとdポイント(期間・用途限定)で3,000ポイントがプレゼントされます。

さらにMNOでは楽天モバイルでも「arrows We2 Plus M06」が取り扱われ、2024年10月15日(火)より順次発売予定となっており、発売に先立って8月8日(木)11時より予約受付を実施しています。価格は49,900円で、同社が提供している携帯電話サービス「Rakuten最強プラン」の回線契約とセットで購入すると6,000円が割り引かれるほか、初めてRakuten最強プランを契約する場合には楽天ポイントで6,000ポイントがもらえて最大12,000円相当がお得になるほか、発売を記念して『楽天モバイル限定 予約購入キャンペーン』によって2,500ポイントがプレゼントされます。

arrows We2 Plusは最大の特徴である自律神経測定センサーを世界で初めて搭載したスマホである点が大きく訴求されていますが、一方で基本性能においてもチップセット(SoC)にQualcomm製のミッドハイレンジクラス向け「Snapdragon 7s Gen 2 Mobile Platform」を採用し、しっかりと使っても基本的な機能なら余裕のある性能を持っており、おサイフケータイ(FeliCa)や防水・防塵・耐衝撃などのタフネス性能も備えているなど、価格も含めてオールラウンドに使えるバランスの取れた製品に仕上がっています。

今回、そんなarrows We2 PlusをFCNTからレビュー用としてお借りしたので、前後編に渡って紹介していきたいと思います。まずは前編となる本記事では個装箱と同梱品の紹介、プリインストールアプリなどの基本機能、そしてベンチマークアプリによる性能評価をお送りします。また本体外観や製品仕様の詳細については以前に掲載したこちらの記事をご覧ください。なお、貸出機は12GB RAMを搭載したIIJ限定モデルのスレートグレイとなっています。

【結構凝ってる個装箱とシンプルな内容物】


まずはarrows We2 Plusの個装箱を見てみましょう。シンプルな紙製の箱ではあるものの、かなりしっかりとした作りで、安っぽさは感じません。

個装箱背面には本機のリサイクル素材部品の利用率や、個装箱そのものもリサイクル可能である点などが大きく書かれています。ここまで大きく環境対応についてを大きくアピールしているのは他社スマートフォンでは見られない特徴かもしれません。

個装箱の内容物

続けて、開けて中身を見てみます。内容物としてはarrows We2 Plus本体とクイックスタートマニュアルのみで、このあたりはコストカットを意識している大半の国内メーカーのスマートフォンと同様である部分でしょう。

【ホーム画面とプリインストールアプリ】




arrows We2 Plus M06にプリインストールされているホームUIは画面はarrowsホームとシンプルホームの2種類で、arrowsホームがデフォルトで設定されています。

arrowsホームのデフォルト状態はarrowsポータル+3枚の全4面構成で、arrowsポータルはホームの設定から「Google Discover」へ切り替えたり表示を無効化させることもできます。


arrows We2 Plus M06プリインストールアプリ

メーカーモデルだけあって、arrows We2 Plus M06プリインストールアプリは非常にシンプルで、Google検索やGoogleマップ、GmailなどのGMS(GoogleMobileService)アプリに、FCNT提供のメーカーアプリのほかのサードパーティアプリも協業によるものや本機の機能上必要(「Adobe Photoshop Express」、「radiko + FM」、「Dolby Atmos」、「おサイフケータイ」)なもののみとなっています。

ちなみに、自律神経測定アプリはFCNTが提供しているプリインストールアプリ「ララしあコネクト」内の機能として実装されています。

【ベンチマークアプリで性能を測ってみる】


続いて、ベンチマークアプリでarrows We2 Plusの性能ががどれくらいのものなのか測ってみましょう。基本的なマシンスペックは「Device Info HW」で取得した上記の通りとなります。

計測方法としてはベンチマークアプリで、空調の効いている室内にて3回計測し、その中央スコアと参考値とし、スコアランキング内の近いスコア周辺で大まかにどれほどのものかを確認します。

〇PC Markで全体的な性能を調べる
まずは端末のブラウジングや基本的な実用アプリやメール、マップなどの全体的な動作などの総合的な性能を測るアプリ「PC Mark」にて、ベンチマークをとってみました。

今回は3回測った中央スコアは「9705点」で、ランキングの内の近似値を見てみると、ソニー製のミッドレンジスマホ「Xperia10 VI」姿が確認でき、これをやや上回るスコアとなっていることが確認できます。

これだけのスコアが出ていれば、普段使いには十分快適な動作ができるでしょう。

〇3D Markでゲーミング周りの性能をチェックする
続いて、3Dモデリング性能などのゲームアプリをどれだけ快適に動作させられるかの能力を調べるアプリ「3D Mark」での、ベンチマーク結果がこちらになります。(計測ベンチマークテストは「Wild Life」を使用)

今回は3回測った中央スコアは「3064点」となります。3D Markはランキング順位も併せて確認でき、ランキングの内の近似値にはシャープ製の「AQUOS R3」やサムスン電子製の「Galaxy S10」シリーズといったSnapdragon855世代くらいのフラグシップ級並みのゲーミング性能があることが確認できます。

実際にはSoCの世代が進んでいることやOSの最適化などが進んでいるため、これらのSnapdragon855世代の頃のスマホよりも、体感としてはこのスコア以上に快適に動作すると思われます。

3D Markのランキング最上位あたりは、もはや異次元の数値になっている感(とはいえ、これでもスペックがギリギリなゲームアプリもありますが…)もあるので、本機の比較対象でもなく、あくまでも参考程度に見ていただければと思います。

AAAクラスのヘビー級なゲームアプリを最高設定で!とはさすがにいきませんが、これだけのベンチマークスコアが出せるのであれば、適切な画質設定を選択することで大抵のアプリは軽快に動作できるはずです。

というわけで、駆け足気味ではありますが、前半戦として開封レポートやプリインストールアプリ、ベンチマーク結果とその比較をお送りしました。

次回は、しばらく本機を使ってみて気が付いた点などをお送りしたいと思いますので、お楽しみに!

記事執筆:河童丸


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