東京から福岡へ、家族4人「車」で帰省しています。両親が「交通費を出す」と言ってくれるのですが、相当な料金ですよね…?

写真拡大 (全2枚)

東京から福岡まで公共交通機関で帰省するとまとまった費用がかかります。毎度高額な出費があると考えると、両親に子どもを会わせたくてもなかなか難しい……と回数を控えるケースもあるでしょう。 そこで今回は、家族で公共交通機関を利用して帰省するときに、一般的にどのくらいの金額がかかるのか、またシニア世代の「孫消費」の平均額がどのくらいなのかについても解説します。

東京から福岡に公共交通機関で帰省するための交通費

東京から福岡まで公共交通機関を利用した場合の交通費は表1の通りです。なお、新幹線は東京駅から博多駅まで、飛行機は羽田空港から福岡空港までで、いずれも8月13日に帰省した場合と仮定します。
表1

大人(1人あたり/片道) 子ども(1人あたり/片道) 新幹線 2万4010円 1万2000円 飛行機 約4万300円~ 約3万95円~

※筆者作成
例えば、大人2人・小学生2人で東京から福岡に新幹線で帰省した場合、片道の金額は7万2020円かかります。新幹線や飛行機などの公共交通機関を利用する場合、通常期かお盆シーズンなどの繁忙期かによって、交通費が変動します。
また、飛行機の場合、LCCは基本的な運賃は格安ですが、子ども割などの割引プランがないことや、荷物の量によって追加料金が発生するケースがあることなどをふまえて考える必要があります。
また、時間帯でも金額が違うため、事前の確認がおすすめです。FSCの子ども割は25~50%で大きい割引がある場合がありますが、大人の金額が高額のため、時期によっては4人合わせた交通費が20万円近くになるケースもあるでしょう。
このことから、公共交通機関で帰省するには、往復で1回あたり15~30万円ほど必要になる可能性があると考えられます。
 

シニア世代の「孫消費」の平均額は?

ソニー生命保険株式会社が実施した「シニアの生活意識調査2023」によれば、シニア世代が孫のために使用する「孫消費」の平均額は、年間で約10万円との結果となりました。
両親が近隣に住んでいる場合、内訳はお小遣いやお年玉、食事やおもちゃなどが考えられます。しかし、遠方の場合はなかなか一緒に過ごすタイミングがないため、交通費やお祝い金を多めに包むケースもあるでしょう。
また、内閣府の「令和3年度高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査」によると、55.3%のシニア世代が「孫など家族との団らんのとき」に生きがいを感じていることが分かりました。表2は調査結果の一部をまとめたものです。
表2

順位 生きがい(喜びや楽しみ)を感じるとき 割合(%) 1 孫など家族との団らんのとき 55.3 2 おいしい物を食べているとき 54.8 3 趣味やスポーツに熱中しているとき 53.5 4 友人や知人と食事、雑談しているとき 52.6 5 テレビを見たり、ラジオを聞いているとき 43.2 6 旅行に行っているとき 39.8

出典:内閣府「令和3年度高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査」を基に筆者作成
今回のケースでは、両親が孫や子どもとの団らんの楽しみのために「交通費を出す」と言ってくれている可能性があるため、状況によっては援助を検討してみてもよいかもしれません。
 

シニア世代の孫消費は年間約10万円|遠方の両親には交通費のサポートを依頼するのもあり

今回検証した結果によれば、公共交通機関で東京から福岡へ帰省するには、往復で1回あたり15~30万円ほど必要になる可能性があると考えられます。
シニア世代の孫消費額が平均で年間約10万円との調査結果もあり、祖父母は孫にある程度お金を使っていると考えられます。そのため、遠方の両親に交通費を一部援助してもらうのも、状況によっては検討してみてもよいかもしれません。
 

出典

株式会社JR東日本ネットステーション えきねっと
内閣府 令和3年度 高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査結果(全体版)8.世代間の交流・生きがい (6)生きがい(喜びや楽しみ)を感じる時(問40)(118ページ)
ソニー生命保険株式会社 シニアの生活意識調査2023
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー