『BUZZ PIANO in Summer』May J.を迎えて、テーマは“Disney音楽” 菊池亮太(ピアノ)× May J.(ヴォーカル)インタビュー
YouTubeを初めとする動画投稿サイトやX(旧Twitter)などSNSでBuzz(バズ)りまくりの人気ネット・ピアニストによるコラボ・コンサートの第2弾『BUZZ PIANO in Summer』。今回も菊池亮太をはじめ、Jacob Koller、みやけん、ヒビキpianoが再集結。前回はアニメ音楽を奏でた4人だが、今回は歌姫May J.をスペシャルゲストに迎え、2台のピアノ連弾で珠玉のDisneyナンバーを弾き倒す!
――お二人は2022年の「めざましクラシックス」でご一緒したのが最初の出会いだったとか。
May J.:その時に私が菊池さんのピアノ凄い!と思っていろいろ調べていたらYouTubeをやられていたので、これはコラボできるかも? って。それで最初ご一緒したのが関内駅のストリートピアノをバックに〈Let It Go~『アナと雪の女王』〉を歌うという…
菊池:間近であの歌声を聴きながらピアノを弾くっていう自分のドキドキ感がうまく動画になっていて、まさに神回でした。
May J.:凄腕ピアニストなのに歌心にも溢れていて、何度も歌っている曲なのに、こういう解釈もあるんだって新鮮な驚きがあるんです。特に〈Let It Go~〉は菊池さんとコラボしたときに出てきたフェイクが気に入って、今ではそれが定番になっています。
菊池:あの終盤あたりの? あれ凄くエモいですよね。自分の方もMay J.さんの歌声に包まれていると普段とは違うフレーズが自然と生まれるのが不思議。
――日本のポップスからメガヒット映画から生まれたナンバーまで、いろんなジャンルの名曲をお二人で見事にカヴァーされていますが、やはり事前に綿密な打ち合わせなどをして…
菊池:いえ、軽くあわせる程度でリハーサルとかも殆どしないですね。
May J.:たぶん何をやっても絶対受け止めてくれるだろうっていう安心感があるのでおもいっきり歌えるのだと思います。それで私もどんどん新しいことにチャレンジしてしまうのです。
May J.
――今回は個性派ピアニストが4人集結。ソロ演奏やそれぞれの組み合わせによる共演も期待ですが、圧巻は何といっても2台のピアノ連弾をバックにMay J.さんが歌うところですね。
菊池:連弾って楽しいんです。一人の受け持つ鍵盤が半分で音域も限られているのですが、そうやって制約があるからこそ、その中で何が出来るか考えられるし、お互いの駆け引きが面白い。
May J.:4人のピアニストをバックに歌ったことなんてもちろんないですし、菊池さん以外の3人とは恐らく初めての共演。恐らく今回も現地入りするのは当日なのでほぼぶっつけ本番。どんな私が飛び出すのかご期待ください。
菊池:どうなるのかまったく予想がつきません!
――しかもテーマはDisney音楽。『アラジン』や『リトル・マーメイド』『美女と野獣』といった往年の名作から、ディズニーシーの新エリア「ファンタジースプリングス」でも話題を呼んでいる『アナと雪の女王』などの人気曲が盛り沢山とか。
May J.:2015年に日本語と英語それぞれの歌唱で録音した2枚組CD『May J. sings Disney』をリリースしていますし、大好きな曲がいっぱいあり過ぎなのですが今回は得意の曲をやります…そうじゃないと4人の個性派ピアニストの演奏に太刀打ちできないので(笑)。
菊池:ディズニー作品、さすがに全部はチェックできていないのですが結構観てます。個人的には『わんわん物語』(1955年)のオープニング・テーマである〈Bella Notte(ベラ・ノッテ)〉が大好き。1930年代~1950年代の古典的作品が今でも全然色褪せない輝きを放っているのがディズニーの素晴らしいところではないでしょうか。もちろん学生時代に映画館で観た『アナと雪の女王』にも想い入れがたっぷりあります。
May J.:私が菊池さんとディズニー・ナンバーをコラボして楽しいのはヒロインになりきれるところ。彼女たちの繊細な心の動きが菊池さんの演奏によってより自由自在に表現できるんです、特に劇中歌はそう感じますね。
――8月のNiterra日本特殊陶業市民会館に音楽ファンは大集合ですね。
菊池:こんな豪華メンバーによるコラボを聴き逃せません。ピアノ・ファンはもとより、ディズニー・ファンも東京ディズニーリゾートに遊びに行くような感覚でぜひ!
May J.:動画も楽しいけれど、生のライヴではもっと凄いことが起きるかも。東京や大阪からも足を運んでいただけたら嬉しいです。大好きなひつまぶしを食べて力を付けて頑張ります(天むすは帰りの新幹線で)。お待ちしています!
取材・文=東端哲也