――ステージでの大嶋さんも、いまのようにマイペースな感じなのでしょうか?

大嶋みく:いえ、SNSやグラビアで私を見つけてライブに来た人のほとんどは、ステージに立つ大嶋みくとのギャップにかなり驚くと思います。私は声量が大きいので、メンバー内では盛り上げ役にまわることが多いんです。さらに、曲が流れると自然とスイッチが入ってしまうせいか、気付けば“あんな感じ”に……。ただ、あのギャップがたまらないと言ってくれる方が多くてホッとしています(笑)。そして、私がきっかけで『BOCCHI。』を好きになったと伝えに来てくれる方に会うたび、アイドルとグラビアアイドルどちらもやっていて良かったなと思います。

◆1st写真集に込められた母親への思い

――大嶋さんの1st写真集『Pearl』(KADOKAWA)の発売が、7月19日に決定しました。ファンやメンバーからはどのような反応がありましたか?

大嶋みく:SNSで先行カットを公開したときに、「いままでの写真とは一味違う……。」とファンの方からのざわついたコメントが多くて嬉しかったですね。メンバーは本当に家族みたいな存在で、毎日ずっと一緒にいるので、私がグラビア活動をすることにリアクションなんてありません(笑)。でも、ライブの最中に写真集を出す発表をしたときには、舞台裏に戻ってから泣いてくれていました。普段は言葉に出さずとも心から喜んでくれていたことがわかって、「やっぱりこのメンバーが好きだ!」 って思えましたね。

――写真集の撮影は、お母様の母国であるフィリピンでおこなわれたと聞きました。

大嶋みく:お母さんは、家族のため、18歳の若さで日本にきました。だから、どうしても“紙”に残る形で、お母さんにフィリピンの景色を見せてあげたかったんです。写真集を出すことが決まったときに「絶対にフィリピンで撮影をしたい!」とわがままを言いました。そして、私の思いを聞いたスタッフの方々が動いてくれたおかげで、夢が現実に……。でも、天然なところがあるお母さんは、フィリピンの撮影が決まったことを伝えたら、私も行きたい!と羨ましそうにしていました(笑)。内心は、すごく喜んでくれていたら嬉しいな。

◆「生」の大嶋みくを感じられる作品に

――大嶋さんの思いが詰まった写真集の魅力について教えてください。

大嶋みく:実際の現場では、ビビッとくるロケーションがたくさん見つかってしまい、当初の予定どおりに撮影が進みませんでした。でも、それが逆に自然体の私を引き出してくれて、写真集でしか味わえない作品の魅力につながったと思います。たとえば、夕日をバックにして赤いドレスで撮影した写真は、まさに当日予定になかったものです。“ いま”を大切に切り取った背景を想像しながら、紙の質感とともに楽しんでほしい一枚に仕上がりました。

――最後に、大嶋みくが目指すアイドル・グラビアアイドルとしての今後の姿を教えてください。

大嶋みく:これからの『BOCCHI。』が目指す先は、「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」のステージにみんなで立つこと! 新メンバーも加入して7人体制になるので、さらに勢いを増していくつもりです。グラビアでは、「もっと有名になりたい」という欲張りな夢を持っています。常に私が表紙の雑誌が日本中に並んでいるような、グラビア界で名を残せる存在になりたいです。そしてこれからも、アイドルとグラビアアイドルをどちらも全力で頑張る自分を見てほしいなって思います。

<取材・文/川上良樹 撮影/市村円香>

【川上良樹】
エンタメ好きなフリーライター。クリエイターやアイドルなどのプロモーション取材を手掛ける。ワンドリンク制のライブが好き。